表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

2

僕はきっと疲れているのだろう。

目の前には白く、フワフワした翼を折りたたんだ美しい少年がいた。


髪は金髪、瞳は綺麗な水色、その恵まれた容姿からは美しい声が言葉となって紡がれている。


「お姉ちゃんお姉ちゃん!ここに変なのがあるよ!」


その声に反応してやって来たのは、彼にそっくりな女の子。しかし彼女は彼と違い、髪の毛が肩甲骨辺りまでの長さだった。


「ホントだ!なにこれ!可愛くない!」


失礼な…

僕は可愛い人形だ。


「お姉ちゃん…そんなこと言ったらこれが可愛そうだよ!」


美少年くんも酷いな!!!僕をこれ扱いとかさ!


美少年くんは軽々僕を持ち上げると、自分のズボンのポケットに僕を詰め込んだ。





この子たちは天使達。製作者が作った天界に住む種族。

白くて綺麗な羽根はふかふかのふわふわで、基本的な移動手段はほとんど羽根をつかっている。


そしてなにより、彼らは神様に使えており、色々なルールで縛られているのだ。


天使聖約125項


天使は神から与えられた力以外の力を持ってはならない。



神が特に厳しく取り締まっているこの聖約は、天使達を苦しめた。


武力も知恵も神力も全て神に制限されていた。

これに逆らったらすぐさま処刑。


そうでなくても、わがままな神に処刑されることが多い天使達は、どんどん数を減らしていた。


特に、見た目が美しくない天使。



天使には様々な見た目のものがいた。

目が3つあるもの、腕が無数に生えてるもの、たてがみのあるもの、角が生えてるもの、足が八本あるものなど、数少ない天使でも、レパートリーだけはどの種族よりも多かった。そして、天使の全てに共通するのはただひとつ、白い羽根だけだった。


そんな天使たちは、たった一人の神に逆らう力もない。神はそれだけ強い力を持っていた。

何千人の天使が集まっても勝てないくらい桁違いな力を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ