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薬剤師が異世界転生!  作者: なぎさセツナ
8/10

こんにゃくとブルーベリー

"豆腐"と"おから"は大ブームになった。

美味くて安い、酒にも合う、で、身体に良いとなるとそりゃ売れるわな。

豆腐工房も拡大し、調理人は20人に増えた。

やってみれば作れるのだが、安いから買う方が楽なのだ。

まぁ、こだわるのは作ってみたりしているらしい、硬さを変えてみたりとか。

高級レストランなどでは自作しても、大衆食堂や酒場からは買いにくる。

自作の商売にはレシピ使用料として、売り上げの2割を取っている。


(ナギサの弟子兼助手 アリス・ヴェルホード:女)

先生、次は?


(イシュタル侯爵家ひとり娘 ナギサ)

は?


(アリス・ヴェルホード)

だから、次ですよ。


(ナギサ・イシュタル)

このブームが落ち着いてからにしようか、無くは無いけど、これは材料になる植物が無いとできない。


(アリス・ヴェルホード)

じゃあ、その植物を探しましょう。


(ナギサ・イシュタル)

そうする?"こんにゃく芋"ってやつなんだけど。



農家にも協力してもらい、こんにゃく芋を探す。


(アリス・ヴェルホード)

これですかね?


(ナギサ・イシュタル)

うん、これだ。

非常に繊細な植物なんだ。

それに収穫まで3〜4年かかるんだ。

それを魔法で短縮するつもりだけど。


(アリス・ヴェルホード)

出来ます?


(ナギサ・イシュタル)

やってみる価値あり。


(アリス・ヴェルホード)

どれぐらい繊細なんですか?


(ナギサ・イシュタル)

まず、年間平均気温が13ヘルマ(1ヘルマ=1度:当社データ)以上必要。

葉にキズが付いただけで病気になるし、強い日光、風、干ばつ、水はけの悪い場所ではうまく育たない。


(アリス・ヴェルホード)

うわぁ……


(ナギサ・イシュタル)

で、収穫した芋は、畑で半日日干ししてから、風通しの良い日陰で乾燥させるんだ。

冬の間は風通しの良い場所で、5ヘルマ以下にならなように貯蔵するんだ。

で、春になると植え戻し、収穫する大きさまで育てる。

掘り出す目安は、こんにゃくの樹が自然に枯れていき、ほとんどが枯れて無くなる頃、収穫は、茎、葉がかれたらだね。


(アリス・ヴェルホード)

手間かかりますねぇ〜。


(ナギサ・イシュタル)

でも、身体には良いんだよ、特にダイエットには。


(アリス・ヴェルホード)

ダイエット!!


(ナギサ・イシュタル)

で、作り方なんだけど、まず、粉にする。

良く洗って、薄切りスライス状態にする。

それを乾燥させ、異物除去をする。

これを短冊形にカットしたのが荒子ね。

この荒子をまた粉砕し、異物除去したのが"こんにゃく製粉"

この"こんにゃく製粉"をかき回して水流をおこしたぬるま湯、だいたい50ヘルマ(1ヘルマ=1度:当社データ)の中にゆっくり少しづつ溶いていくんだ。

ドバッと入れるとたちまちダマになるからね。

そして適量入れきったら、静かに攪拌し、全体的にのり状にする。

そのまま約1時間静かに放置する。

変わったこんにゃくを作りたい、例えば唐辛子を細かく刻んでピリ辛こんにゃくとか、果実や果汁を入れてスイーツこんにゃくとかの場合は、こののりかき混ぜの時に入れる。

で、放置後、固くなったこんにゃくを手でかき混ぜながら練り込んでいく。

よく練り込むと空気を含んで白っぽくなる。

更に練り込むと糸をひくような粘りが出てくる。

すると、凝固剤の貝殻焼成カルシウムというのを水に溶いたのを一気に入れる。

貝殻焼きカルシウムっていうのは、牡蠣やホタテ、ホッキ貝等の貝殻を1100ヘルマ(1ヘルマ=1度:当社データ)以上の高温で焼成することで出来る天然物なんだ。

すると、こんにゃくがバラバラになるので、すばやく混ぜながら、よく練り込み、次第にまとまるように練り込んでいく。

白っぽい色から、黄色っぽい色に変わっていくから、この色がむらなくなるまで素早く大胆に練り合わせる。

で、それを型に入れ、空気を抜くように強く押さえるようにして、平らにしていく。

少し放置して、型から簡単に剥がれるようになったら、適当な大きさに切り、沸騰したお湯で茹でる。

茹で上がったら、しばらく放置して熟成させると弾力が出て美味しくなる。

そのままスライスしても食べられるし、煮物にもできる。

糸、いわゆる麺状にしたら、当然麺の代わりに使えるから、ヘルシーな麺料理も作れる。

保存方法は、茹でた水でそのまま冷やし、そのまま、浸したまま、冷暗所で保存すれば、10日ぐらいは大丈夫と言うけど、出来るだけ早く食べた方が良い(by Google)

こんな感じ。


(アリス・ヴェルホード)

手間かかりますね。


(ナギサ・イシュタル)

でも、カロリーが低いから、ダイエットに良いよ。

1日1食、これに置き換えるだけでも効果がある。

これだけだと、カロリー摂取が心配になるけど、そこは他の料理で補う方法がある。


(アリス・ヴェルホード)

良いですね、作りましょう。


(ナギサ・イシュタル)

育てる環境は魔法でやればなんとかなるだろ。


(アリス・ヴェルホード)

こんにゃく芋自体は食べれます?


(ナギサ・イシュタル)

やめよう。

こんにゃく芋自体には強いエグ味があって、そのままだと茹でても、蒸しても、焼いても食べられない。

少しでもかじると半日ぐらい口の中がヒリヒリと痛くなる。

だから、こんにゃく芋は加工してアク抜きしないとね(Google調べ)


(アリス・ヴェルホード)

分かりました、じゃ、加工して食べましょう。

ダイエットに良いのは、非常に魅力♡


(ナギサ・イシュタル)

まぁ、低カロリーで腹持ちが良いし、食物繊維のグルコマンナンやカルシウムを豊富に含み、美容に良いとされているセラミドも含まれているからね。

糖質、脂質、ビタミンは殆ど含まれないから、そこは注意だけどね(流石Google先生♡)


(アリス・ヴェルホード)

たしかに栄養を考えると、ですね。



早速出来上がったのを皇帝陛下に献上する。


(マンティコ帝国皇帝 リリアス・マンティコ:女)

また変わった物を作ったな。


(ナギサ・イシュタル)

あはは。

これは"こんにゃく"と言って、低カロリーで腹持ちの良い食べ物です。

食物繊維という便通にも良い成分をたくさん含んでいます。

ただ、糖質や脂質、ビタミンといった栄養素はほとんど含まれてない為、味付けや他の物と食べるのをお勧めします。


(リリアス・マンティコ皇帝)

ほう、なるほどな。

では、まず、そのまま食べてみるか。



まずは一口食べるリリアス皇帝。


(リリアス・マンティコ皇帝)

うーん、しかし風味はあるな。

では、醤油や味噌でいただこうか。

おっ、これは美味だな。

なら、煮物はどうだ?

おっ、これも美味だ。

これは麺料理か?

うん、これも美味だ。

なんでも合うな。


(ナギサ・イシュタル)

それ自体の味はほとんど無いので、どんな料理にも合わせやすいかと。


(リリアス・マンティコ皇帝)

歯応えも独特だし、面白いな。


(ナギサ・イシュタル)

こんな事もできます。



果汁や果肉の入ったこんにゃくが運ばれてくる。


(リリアス・マンティコ皇帝)

これは、スイーツか!


(ナギサ・イシュタル)

お試しを(ニヤッ)


(リリアス・マンティコ皇帝)

ならば。

おっ!ちゃんと果物の味がついている。

これもこんにゃくという事はヘルシーだな。


(ナギサ・イシュタル)

はい、甘さが足りないと思ったので、砂糖は加えましたが。


(リリアス・マンティコ皇帝)

しかし、これは"菓子"として充分通用する。

新しい物が好きな貴族連中、特に女性にウケるぞ。


(ナギサ・イシュタル)

ありがとうございます。


(リリアス・マンティコ皇帝)

お前は次々と変わった物を作るな。

しかも、それが美味ときた。

サプリメントというのも、身体に良いしな。


(ナギサ・イシュタル)

あはは。


(リリアス・マンティコ皇帝)

次も期待してるぞ(ニヤッ)


(ナギサ・イシュタル)

そんな……今はネタ切れですよ。


(リリアス・マンティコ皇帝)

と言いながら、なんとかするのがお前だよな(ニヤリ)


(ナギサ・イシュタル)

凄いプレッシャーなんですが……押し潰されそうです(汗)


(リリアス・マンティコ皇帝)

吐かせ、また楽しみにしてるぞ。


(ナギサ・イシュタル)

お手柔らかに、陛下(大汗)



こんにゃくは大ウケし、豆腐、おからに続いて宮廷料理にも採用された。

これにより、こんにゃく工房も作られた。

食べ過ぎ注意だが、"ヘルシーで腹持ちが良い"、"お通じ効く"そして"そこそこ安価"、"主食だけでなくスイーツもある"という事で爆売れした。

これも、酒場や食事処、高級レストランまで注文が殺到した。

唐辛子入りの"ピリ辛こんにゃく"も高級な酒の肴として人気だった。

また、美容に良い成分も含まれているという事から、メイン顧客は女性だが、肥満を気にする男性にもウケた。


(アリス・ヴェルホード)

順調ですね、お酒も漬物も豆腐もおからもこんにゃくも。


(ナギサ・イシュタル)

だよねぇ〜、工房の人数も追加したしね。

サプリメントも固定客が付いたし。


(アリス・ヴェルホード)

お弁当もおにぎりもよく売れてますし、米糠化粧水は、貴族の嗜みになってますもんね。


(ナギサ・イシュタル)

ビタミン飴も船乗りに人気だ。


(アリス・ヴェルホード)

ジュース、粉末、共にお茶会でも人気です。


(ナギサ・イシュタル)

順調だぁ〜、良かった、良かった。


(アリス・ヴェルホード)

という事で……


(ナギサ・イシュタル)

無い!ネタ切れだ!


(アリス・ヴェルホード)

そう言いながら(ニヤッ)


(ナギサ・イシュタル)

そんなに……まぁ良いか……

ブルーベリー、あるよね。


(アリス・ヴェルホード)

流石先生!


(ナギサ・イシュタル)

はぁ……

じゃあ、ブルーベリーから目に効くと言われているサプリメント作るか。


(アリス・ヴェルホード)

どんなんです?


(ナギサ・イシュタル)

眼精疲労とか、目の疲れに効果を発揮するんだ。

ただ、視力回復効果は無いよ。

あくまで疲労回復ね。

治すとは言わないけど、楽になったりするかな?


(アリス・ヴェルホード)

それ、絶対ウケますよ。

執務とかしてると目が疲れますから。


(ナギサ・イシュタル)

じゃあ、やってみる?

あくまでサプリメントだから、速攻性は無いよ。


(アリス・ヴェルホード)

充分ですよ。



そう言うと、アリスはブルーベリーを買いに行った。


(アリス・ヴェルホード)

早速作りましょう。



ブルーベリーをいっぱい買ってきたアリス。

果物屋で、新製品かい?

と聞かれ、そうだと答えてきたんだって。

ただ、値段は分からないから、噂程度と。


(ナギサ・イシュタル)

はいはい。



ナギサは抽出魔法で成分を取り出した。


(アリス・ヴェルホード)

やはりそうなりますよね……


(ナギサ・イシュタル)

だな。



やはり採れる量は少ない。


(ナギサ・イシュタル)

今回もターゲットは貴族だな。


(アリス・ヴェルホード)

そうですね。



ブルーベリーサプリメントを製作した。


(ナギサ・イシュタル)

皇帝陛下のところへ行ってくる。

 


王宮に向かったナギサ。


(リリアス・マンティコ皇帝)

来たか、今度は何だ?(期待)


(ナギサ・イシュタル)

ブルーベリーから作ったサプリメントです。

目の疲れに効きますが、速攻性は無いので、飲み続ける必要があります。


(リリアス・マンティコ皇帝)

おお!目の疲れか!我も執務で目の疲れが気になってたのだ。


(ナギサ・イシュタル)

でも、薬ではないので……


(リリアス・マンティコ皇帝)

分かっておる。

早速飲むぞ!



早速、指定された量を飲むリリアス皇帝。


(ナギサ・イシュタル)

気長に1ヶ月ほど……

少しは変わるかと思います。

それと飲み過ぎには注意してください。


(リリアス・マンティコ皇帝)

お前は心配性だな、決められた量しか飲まぬ。

毎日きっちり飲むからな。



そして2週間後に呼び出されたナギサ。


(ナギサ・イシュタル)

どうしました?陛下。


(リリアス・マンティコ皇帝)

お前のブルーベリーサプリメントな、凄くよく効いたぞ!


(ナギサ・イシュタル)

もう!!


(リリアス・マンティコ皇帝)

そうだ、目の疲れが楽だ。

眉間にあった違和感も取れた。


(ナギサ・イシュタル)

それは良かったです。


(リリアス・マンティコ皇帝)

これは飲み続けると良いのだな。


(ナギサ・イシュタル)

はい、そうです。


(マンティコ帝国宰相 グレン・アシス:男)

あれは良いですよ、全然違います。


(ナギサ・イシュタル)

宰相も!


(グレン・アシス宰相)

ええ、私は10日ほどで違いが出ました。

よくご存知で。


(ナギサ・イシュタル)

あはは(汗)


(リリアス・マンティコ皇帝)

で……


(ナギサ・イシュタル)

次はまだありません。


(リリアス・マンティコ皇帝)

またまた、そう言っているが……


(ナギサ・イシュタル)

なんかネタください(涙目)


(リリアス・マンティコ皇帝)

なら、不老不死(ニヤッ)


(ナギサ・イシュタル)

無茶です、って言うか、禁忌じゃないですか!


(リリアス・マンティコ皇帝)

魔道士や錬金術師にとっては、究極の極致だと聞くが(ニヤリ)


(ナギサ・イシュタル)

私は薬師です、魔道士でも錬金術師でもありません(半泣)


(リリアス・マンティコ皇帝)

我の魔法の師匠にして、コレを作った錬金術師だろう(ニヤリ)



リリアス皇帝は"スマホ擬き"を見せる。


(ナギサ・イシュタル)

もう泣きます(涙)


(リリアス・マンティコ皇帝)

ははは、まぁ、また楽しみにしておるぞ(ニヤリ)


(ナギサ・イシュタル)

はい……(涙目)



散々、リリアス皇帝にいじられたナギサだった(笑)



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