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新たなクエスト10

「こんばんは、お世話になっております。(わたくし)アイと言います」


 朧気(おぼろげ)な記憶のカーテシーをしながら挨拶をしてみた。

 あれ?唖然とした顔してる。やり方違ったかな?


「可愛い過ぎるだろ!」

「アイちゃんおいで!一緒にお菓子食べよう!!」

「待て!今、食べたら食事が食べれなくなる」


 仲がいいなぁ


「丁寧な挨拶ありがとう。大変だったようだね。私はこの辺りを任され居るノーレッジ侯爵と言う者だ」


 大人が居るのは都合が良いかも知れないけど、侯爵!?……って貴族でしょ?道理でデッカイお屋敷だったんだ。


「おいで」


 シアが手招きしているので、近くに行ったら膝の上に座らせられた。


「シアお兄ちゃん!」

「「「!!?」」」


 座る所が無いかも知れないけど、やっぱり恥ずかしいよ。


「シアずるイ!アイちゃん僕も「お兄ちゃん」って呼んで」

「え!?……あの」

「困らせるなルイ」


「騒がしくてすまんな。我々は君に危害を加える気は無いので、そんなに緊張しないでくれ」

 初めて会う青年が声をかけてきた。


「私はナトラークだ」

「僕はルティアスだよ」

「サイッアルだ」


 いっぺんに言われても覚えらんないです。


「あの……あのね」


 どこまで話そうか?正直、自分の状況が分かって無い。敬語で言うのも難しいし、子供らしくないが普通に話そう。


「相談があります。聞いてくれますか?」

「何かな?」


 良かった。侯爵が思ったより優しそうだ。


「エルルから300年前の事を聞きました」

「エルル?」

()()()()()()()()()()()

「「「!!!」」」

「正直、端的で分かりにくかったんですが、人が沢山亡くなったと知りました」

「…………魔闇瘴だね」


 なるほど、まあんしょうって言うんだ。


「私は、Pランクの探索者(シーカー)として友達達と冒険者組合に登録していました」

「Pランク?」

「はい。文字が読めないので書いてあるか分かりませんが、私の冒険者カードです。あと、商業カードもあります。」


 空間収納(アイテムボックス)からカードを取り出し机の上に置いた。侯爵は、それを神妙な顔で見ていた。


「Pなんてランクは無い!

 (ビキナー)(ノービス)(ミドル)(エキスパート)Ex(エクセレント)Ms(マスター)だけだ!!」

(プロフェッショナル)Ms(マスター)の上です」

「「「!!!」」」

(スペシャリスト)を含め、全ての依頼を こなせるのがPランクです」


 私の言葉に全員が言葉を失った。


「私は転職(ジョブチェンジ)の最中に……なんとか…しょう?になってたみたいで、気付いたら300年経っていました」

「転職だと?そんな事出来るのか!?」

「レベル70以上なら出来ます。最高が99で、転職するとそれまでの技能(スキル)が少し継続出来ます」


 驚いていますね。まぁ普通にしてたらレベルなんて上がんないよね。私達は規格外なやり方で上げまくってたからね。


「友達達も似たような感じだったので、もしかするとこの時代に来れる可能性があるんです」


 少し違うけど、更新(アップデート)が終わったら接続(ログイン)するだろうし、会える可能性はある。


「何処にいるか……まだ来れて無いか分かりません。今の私はレベルが低すぎて役に立たない。効率的に上げたくても、年齢制限があって登録出来ない」

「…………300年か」

「正直、実感は無いです」

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