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序章 5

 


 通路は人間ふたりが、どうにか並んで歩けるだけの広さがあった。

 進むにつれてわかったのはこの通路は幾本もの分かれ道や、無数の枝道で構成されていることだった。


 一度進む道を間違えてしまうと、永遠に闇の中を彷徨い続ける、迷路のように造られているらしい。



 この抜け道は星光宮の造営が始められるのと同時に、極秘裏のうちに掘り進められたものであった。

 城の完成後も延々と作業は続き、ここまでの形に完成するまでには百年近い歳月が費やされた。


 建設に携わった者たちは親、子、孫のなん代にもわたり、誰にも話すわけにもいかない日の当たらない地下で、ただただ穴を掘ることだけに生涯を費やしたのだろう。

 まるでそんな人々の執念が凝り固まったような、地下迷宮といっても過言ではないしろものであった。


 ダリウスは路が分かれている所へくると、壁をなぞってはなにごとかぶつぶつと小さく呟きながら、進むべき方角を探っている。

 知るべき者のみにわかる、なんらかの印が壁に彫られているのだろう。


「皆、はぐれるでないぞ。はぐれたら最後、この地下道の中を死ぬまで歩き続けることになる。運良くさっきの入口へ戻れたとしても、もうあの扉は内側からは開くことは出来ぬ」

 ダリウスが注意を促す。

 それを聞いた兵たちが無言で頷いた。

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