第二話
待ちに待った肝試し当日。
私達は懐中電灯をもって神社に集合した。
他の三人ももう集まっていた。
あれ?一人知らない子がいる…… 誰だろう。
「ね、二人共。その子誰?」
「あ、………この子は」
「私の名前は島原 霞。(しまはら かすみ)
ちょっと肝試しをしたくて彩ちゃんに頼んだんだ!
私も一緒に肝試しに行ってもいいかな……?」
なるほどね!それなら勿論私の答えは!
「いいよっ!みんなで行こうっ!」
これっきゃないよねっ!
だって絶対少しでも多い人数で行ったほうが楽しいし
少し恐怖心も和らぐかもしれないし…。
ちなみに肝試しに持ってくるものはあらかじめ彩が
伝えていてくれたようでしっかり持ってきていた。
ちなみに私達はお菓子もジュースも
たくさん持ってきた。
だって叫ぶことになると思うし………。
ちゃんと懐中電灯の電池も保ってきたし準備万端!
ザッザッザッザッザッザッザッザッ………
足音が響く。本当に怖い……。
「思った以上に怖いね………」
「霞ちゃんは大丈夫?」
「私は大丈夫だよ。かおりちゃんは大丈夫?」
「うん……。怖いけどまだ大丈夫だよ………。」
嘘だ。正直に言うともう帰りたい。でも………。
三人の手前怖がるわけにはいかないし頑張らなきゃ!
しばらくして神社についた
そして鳥居をお辞儀をしてからくぐる
何かが光って眩しくて目をつむる
そして………………
目を開けたときには視界に映る全てが変わっていた
え?ここ何処…?
後ろを振り返っても鳥居はなく周りには木があるだけ
けど皆はいるみたいだし無傷だった。
「え……ここ何処…………?」
「さっきまで鳥居あったし…
こんな森じゃなくて竹林だったよね………?」
そうだ。竹林だったし明かりも灯っていた。
それなのにどうして………?
「どうしよ…………」
「ねぇ、なんか寒くなってきてない?」
「ほんとだ…。さっきまで暑かったのにどうして……」
不穏な空気があたりを包む。
「ねぇ見てあそこっ!なんか光ってるとこあるよ!」
「ちょっとあそこで道を聞かない?」
「そうだね………………」
トントントンッ
扉を叩いて
「ごめんくださーいっ!だれかいませんかー!」
と叫ぶと
「おやまあこんな夜分にどうしたんですか?」
と一人のおばあさんが出てきた
ここにきた事情を話すとその人は
「私は道を知っていますがこんな夜遅くに
女の子たちだけで帰るのは危ないでしょうから
今晩はここに泊まっていきなさい」
といってくれた。
私達はその言葉に甘えて泊まることにした
ちなみに着替えはかりました。
ご飯も食べ終わり、案内された部屋でくつろぐ。
「にしてもここの人が優しい人で良かったよね!」
「ほんとに〜。泊まらせてもらえるどころか
服も食事も用意してくれるなんてね〜。」
「あのおばあさん、
娘さんが死んじゃって悲しい思いをしているところに私達が来て私達を
娘のようだって言ってくれていたよね〜……」
「娘さん、どんな人だったのかな。」
「でもとても優しい人だったって言ってたよ。」
「夜も遅いしもう寝ようか。」
翌日
「おばあさん
泊めていただきありがとうございました!」
私達は別れを告げてでていこうとする
「まあまあ、もう行くのかい?」
「早く帰らないと親が心配してしまいますので…。」
「もう一泊していかないかい?」
「それはちょっと………
おばあさんにも迷惑がかかりますし……。」
「私は全然大丈夫ですよ。
むしろ……もっと泊まっていてほしいものです。
あなた達は本当に…私の娘に似ているから。」
そう言って私達を返そうとしてくれない
「そろそろ行きますね。ではさようなら。」
そう言ってでていこうとした瞬間腹部に激痛が走った
「え?」
「キャァァァァァァッ!」
おばあさんを見るとナイフで私を刺してその後に
みんなを刺していった
血しぶきがあたり一面を舞う
最後に聞こえたのは。
おばあさんの。
「いかないでおくれ………………」
という悲しそうな声だった
そして私は意識を手放した