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人生をあきらめていた男  作者: 眞姫那ヒナ
~冒険者ギルド試験編~
21/218

男は、試験を受ける。part3ーガランvs試験官ー

実技試験がいよいよ始まった!

1番目の試験者はガラン。彼は、巧みに槍を操り、試験官を追い詰めていく。

しかし、試験官は遠距離攻撃に切り替え、魔法を唱える。

『魔法/第1番:ファイアボール』

魔法がガランを襲う!! 決闘の勝敗はいかに―――――――――—

『決闘場 フィールド』


俺とカイル、ガラン、フェノールは、試験官と対面する。

『対面したはいいんだが・・・。 全員フードかぶってやがる。』

俺たち試験者側は、試験官と対面する権利を得た。


『なのに、これじゃあ相手の特徴とか装備とかが・・・・。』―――――分からない。

特徴や装備を見るだけでも、戦闘は有利に働く。


例えばだ!『懐を見ていたら、ナイフがちらっと見えたり』、そこから『相手は、ナイスを投げてくる!』と判断できる。

『そう思っていたんだが・・・これじゃあーな。』


しかし、俺には『鑑定コンタクトレンズ』がある。俺は試験官を一人ずつ鑑定していく。

試験官は4人。

俺は、鑑定していて驚く。鑑定した1人を俺は知っている。『黒い番犬』で俺を連行して行った女。

『ライラ・シュバーン・へレンツ』がいた。


人間種/『常闇』職

lv/20 名前/ライラ・シュバーン・へレンツ


体力/4000

防御/ 1780

攻撃/ 1850

速度/ 1900

持久力/3000

魔力/ 1000

魔力量/2000

魔法適正/C

剣術適正/C

暗殺適正/B


『何故こいつが試験官を!? 待て!冷静に考えるんだ。』


ライラのステータスを俺は見た。『常闇』職は、『暗殺者』職から派生する職である。

『暗殺者』職の1つ上の職だ。

『暗殺者』職は、速度に特化する傾向がある。その為、攻撃や防御の面がおろそかになりやすい。

それがバランスがいい。武器や防具でカバーしているのかもしれない。


『それよりもだ! 黒い番犬がなんでここ(決闘場)にいる!?』

俺は、黒い番犬であるライラがいるという事実に心が動揺する。

『きっと何か理由があるはずだ。』

俺は、鑑定したステータスや職、スキルなどを元に考える。


『ライラ以外の試験官のステータスとlVが低いな。lv10代・・・。』

ライラがいるそして、lvが10代のその他試験官。俺は必死に考える。

『もしかして・・・。』

俺は、確実とは言えない答えにたどり着く。正しければ嬉しいというぐらいだ。

俺の中で整理が終わった頃、


受付嬢が言う。

「試験官を指名する権利は、試験者側にあります。どなたからでも構いません。試験官をお選びください。」

こちらに視線を向けたまま片手を『さあ!』と試験官側に向ける。


俺はここで、スキルを発動させる。

事前に俺がこのスキルを持っていることは試験者全員に伝えてある!驚くことはない。


『スキル:念話』


『スキル:念話』とは、脳に直接言葉を伝えるスキルである。隠密行動や、パーティと連携をとるときに優れている。俺は、『FREE』をプレイしていた当時は、ほとんどがソロだった為活躍どころがなかった残念スキルである。

『ここにきて役に立つとはな。』

俺は、ガランに念話を送る。


『ガラン。 お前からだ。 一番右の試験官だ。『剣士』職だが、速さとスタミナがない。持久戦が苦手と見た。 体力と防御が高いお前には打ってつけだろう。『槍』のリーチもある。うまく立ち回れ。』


『レイダス。ここにきてお前が何者か気になってきたぞ。 このスキルといい、作戦といい、相手の強さを見抜く洞察力といい! 恐れ入る。』


俺が何者か――――――――――—それを1番知りたいのは俺の方だ。

死んで・・・転生して・・・・俺は・・・・何を成すために生きているのだろう?

『人生を謳歌する』『変わって見せる』それだけを胸に刻んできた。

じゃあ、俺が『人生に満足し、満足したら?』その先はどうすればいい?

今は考えるのをよそう―――――――—

俺は今を生きている―――――――――—


『俺が何者か・・・か。 お前の想像に任せる。 『ガラン・レーガン』! 試験者の1番槍として行ってこい!』

チーム戦ではないのに、それっぽい台詞を言ってしまった俺・・・。『はずかしい・・///』


『おう!!! 勝ち星あげてやらああ!!』

ガランのやる気は十分だった。これだけ強気なら早々負けることはないだろう。


「1番は俺だ! 1番右の試験官! あんたに決闘を申し込む!」


受付嬢の指示で、

ガランと試験官、監督役を残し、控室に俺たちは戻る。


「・・・・・・・・・・・・。」

フェノールが心配そうな表情を浮かべる。


「大丈夫だ。 俺の目に狂いがなければ、試験官に勝てる。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

フェノールはずっと心配そうな表情を浮かべている。


俺はフェノールを見ながら思うのだった。


『この世界の人間は、みんな心配性か?ゲイルやイリヤ、フェノールといい・・・。』

俺は、控室で眠ったままのガルムを優しく撫でる。


「クウゥ・・・・・・ン~・・・・」


――――――――—――俺がガルムを撫でて癒されている頃―――――――――――—

『決闘場 フィールド』


「これより、実技試験を開始いたします。」

監督役が指揮をとる。

試験官、ガラン、両名共に臨戦態勢に入っている。いつでも始められる状態だ。


ガランは『剣士』職の『槍』使いである。

剣よりも攻撃範囲が広いのが利点だが、槍使いの弱点は、懐に入られること。

一気に間合いを詰められる事だけは回避しなければならない。

しかし、ガランの防御と体力のステータスは、装備のおかげで、高い。

懐に入られ、一撃を浴びせられたとしても、大したダメージにはならない。

男は、それを分かった上でガランをこの試験官に当てたのだ。


ガランは内心、レイダスと言う男に恐怖を抱いていた。

『全てがレイダスと言う男の手のひらの上で転がされている。』そんな感覚にガランは襲われていた。

只、レイダスという男は、今回 ガランの味方である。


ガランは、心強い味方を得たと安堵し、決闘に挑む。


「始め!!!」

監督役の声が2人の耳に届く。

と同時にガランが攻める。


「速い!?」

試験官は、ガランの速さに動揺したが、槍をギリギリ受け流す。

ガランの装備は重量が重そうに見えるが、実は割と軽い。

それに、彼は、今回の試験のために装備だけじゃなく、己の体も鍛え上げてきたのだ。

その結果が試験にでているのだ。


「おら! おら! おら!」

ガランは、槍を巧みに操る。

試験官は、ガランの振るう槍の衝撃に腕がしびれる。

ガランの攻撃を受けるたび、試験官の表情は曇っていく。


「どうした! どうした! 試験官てのはこんなもんだったのか!!」

ガランは、試験官を挑発する。

『自分は、こいつと同レベルの奴に負けたのか?』そうおもうと、ガランは昔の自分がどれだけ弱かったのかを自覚する。


「舐めるな!!」

試験官が、ガランの挑発で、吠える。

試験官はガランの槍を強引にはらう。そして、振り下ろす!


ガランは、剣を受ける。しかし、その隙に懐に入りこまれた。

試験官はガランの頭部を狙う。


「くっ!」

ガランは、試験官の剣を除けるが少しかすった。頬から血が流れる。


ガランは、『槍』と足で試験官を押す。

「はなれろ!」


距離を取ったガランはすかさず、攻撃に転じる。

試験官は、距離を取ると思い込み、前に出たが、そこにはガランの回転させた槍があった。


「ぐああ!」

ガランの縦回転する『槍』が試験官の顔を切り裂く。

試験官は、右目の視界を奪われた。


ガランは続けざまに、槍を振るう。チャンスとばかりに振るった槍は大振りになった。

試験官は、それを難なく回避する。

視界を奪われた試験官は、遠距離攻撃に切り替え、ガランを攻める。


『魔法/第1番:ファイアボール』

『魔法/第1番:ファイアボール』

『魔法/第1番:ファイアボール』

連続に魔法を放つ試験官。

3つの火の玉がガランに迫る。


「その程度! おらああ!」

ガランは、3つのファイアボールを槍で切り裂く。

切り裂かれた火の玉は、前方に落下。

燃え広がり、両者の視界を遮る。


「くっ! 見えん!」

試験官はガランを探すが広がる炎に掻き消えて、姿が見えない。

そして、慌てる試験官に影が覆いかぶさる。


「なんだ・・・影?  !?」

空を見上げた試験官。そこには、ガランの姿があった。

ガランは、地を蹴り、高く跳躍した。

ガランの構えは、『投擲』の構え。油断していた試験官はこれを回避できない。


『剣士スキル:投擲槍』


『剣士』職で得られる攻撃用スキルをガランは発動する。

『槍』を使用し続ける事で得られるスキルだ。

『投擲槍』が試験官の心の臓を正確に貫く。


「ぐおあああああ!!!」

試験官は激痛に襲われる。


そもそも槍は、切り裂くよりも貫くことに特化している。これが正しい槍の使い方といえるだろう。


「スタミナ切れを狙うまでもなかったな!」

相手の試験官は、持久力がない。途中、肩で息をしていたのは確かだ。

だが、スタミナを完全に削りきる前に勝敗は決した。

ある意味、ガランは、レイダスの手のひらから少しでも抜け出せたのだ。

ガランは、それに安堵する。


「試験! 決闘! 勝者 『ガラン・レーガン』」

監督役が勝利者を宣言する。

ガランは試験に合格したのだ。


試験官の胸から、監督役は、直ぐに槍を引き抜き、魔法による治療を開始する。

生きているのであれば、高位魔法の蘇生ではなく、回復魔法で対応できるのだ。

正し、傷が深い場合、回復速度の速い、高位回復魔法でない回復が追い付かず死んでしまう場合がある。


「よっしゃあああああああ!!!はっはっはっ!」

ガランは喜ぶ。晴れてこれで冒険者なのだ。

死にかけの試験官の存在を完全に忘れているガラン。


恐らく、カイルやレイダスがいたら、『薄情な奴』と罵るのだろう。

しかし、これで試験者側 1名、晴れて冒険者となった。


残り実技試験はあと―――――――――――――—3回

カイル「ガランさん。大丈夫ですかね?」

男「あいつなら問題ないだろ。」

カイル「万が一ってこともあるじゃないですか!」

男「お前な~~。」

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