男は、冒険者ギルドを訪れる。
男は若者3人と『冒険者ギルド』を訪れる。
『冒険者ギルド』で詳しい話を聞くついでに男は『冒険者ギルド』の試験を受けることに、
昔は、一言「はい!」と言えば冒険者になれたのが今では、試験を受けなければ冒険者になれない。
男は、『面倒だ。』と思いながら、試験に挑む。
俺は、若者3人
『カイル・ラ―ギンス』
『イリヤ・フェンディ』
『ゲイル・ヴァンドレア』
と共に『冒険者ギルド』を目指している。
『一応、鑑定しておくか。』
俺は、3人を鑑定する。
人間種/『剣士』職
lv/10 名前/カイル・ラ―ギンス
体力/1500
防御/ 400
攻撃/ 600
速度/ 600
持久力/1500
魔力/ 200
魔力量/600
魔法適正/E
剣術適正/C
人間種/『ヒーラー』職
lv/10 名前/イリヤ・フェンディ
体力/800
防御/ 800
攻撃/ 300
速度/ 400
持久力/600
魔力/ 800
魔力量/2000
魔法適正/C
剣術適正/E
人間種/『騎士』職
lv/12 名前/ゲイル・ヴァンドレア
体力/2000
防御/ 1300
攻撃/ 600
速度/ 500
持久力/1200
魔力/ 300
魔力量/1000
魔法適正/D
剣術適正/B
『・・・・・・・・。lv低!?』
装備も含めてこのステータスはひどいのでは?
『この世界の基準が分からん!』
『騎士』職のゲイルや『ヒーラー』職のイリヤは置いといて、
『剣士』職のカイルが問題だった。
持久力は2人よりも上だから、動き回れるスタミナはある。
『剣士』職の特徴だ。
『防御400はだめだろう!?』
防御400という数値は低lvの魔物の攻撃を数撃受けただけで、瀕死になる。
『イリヤとゲイルと似たような装備をしているのにどうしてこうも数値が違う?
装備抜きでの防御が元々低いのか?』
俺の予想がただしければ、カイルは『剣士』として不向きだ。
『剣士』職は、攻撃、速度、持久力に特化している。
それ以外のステータスをカバーする為には、lvや装備に依存しなければならない。
カイルの今の装備と状態では、
攻撃しては、回避!攻撃しては、回避!の繰り返しになる。
そして、一撃でも相手から重い攻撃を受ければ動けなくなり、『ジ・エンド・・・。』
『よく生きてこれたなカイル・・・。あ、1回死んでるのか。』
カイルは、1度死んでいる。ボアル・ベアに襲われて・・・。
俺は、彼に哀れみの視線を送るが彼は気づかない。
無言のまま、俺たち一行は『冒険者ギルド』に到着する。
「ここが冒険者ギルドです!!」
とカイルが元気よくギルドを指さす。
カイルの目はキラキラと輝いている。『すごいでしょ!』と訴えてくる彼の目に俺は頷く。
「そうか。 思っていたよりも大きい施設のようだ。」
冒険者ギルドの外見は、他のゲームの冒険者ギルドと外見は差ほどない。
『どのゲームでもギルドの外見て似るんだなー。』
只、明らかに『中層』のどの建物よりも大きい。
「しかし、ここまで大きくする必要があるのか? 依頼を受けるだけなら、もう少し小さくてもいいんじゃないか?」
という俺の疑問にゲイルが答える。
「それは、酒場が冒険者ギルド内にあるからですよ。」
『酒場・・・。』
ゲイルが詳しく説明する。
「冒険者にとって、酒場は、疲労を回復する空間であり、娯楽です。 依頼後の楽しみと言っていいと思います。王都では、酒の規制が得にありません。王都では、平然と未成年も酒を飲みます。 私は、酒が苦手なので、祝い事でしか飲みませんがね。」
俺は、ゲイルの説明に「そうか。」と頷く。
俺が『FREE』をプレイしていた時に酒場はなかった。
『冒険者ギルド』内に入るのが少し楽しみになってきた。
俺たちは、『冒険者ギルド』の扉を開ける。
ゲイルの説明通り、酒場が左側にあった。
まだ、夜でもないというのに、酒を飲む冒険者の姿がある。
「がはははッ!」と笑うその雰囲気は、本当に酒場らしい。
右側には、2階に上がる階段と依頼掲示板がある。
入り口からまっすぐ行った先、少し右寄りになっているが、『冒険者ギルドのカウンタ—』がある。
「あそこで受付をするんだな?」
と俺はカイルに尋ねる。
「はい!あそこが受付です。 用があると言われていたので、受付でなら詳しい内容が聞けるかと思いますよ。 俺は試験の手続きをしてきます!」とカイルは受付に一直線に走って行った。
『試験?』
と俺は傾げる。
ここで、ゲイルが詳しい解説をしてくれた。
「カイルは、前回、冒険者の試験に落ちてしまったのです。試験には筆記と実技があるのですが・・・実技で・・・。今回『冒険者ギルド』に来たのは、カイルの試験のためなのです。」
「冒険者になるには試験を通過しないといけないのか?」
「はい。 昔は、冒険者になりたいと言えば、簡単に冒険者になれたと聞きます。
しかし、それでは、質の低い冒険者まで抱える事になる『冒険者ギルド』側からすれば、利益が減ってしまう。依頼が達成できない冒険者は、デメリットでしかないと・・・。」
『なるほどな。』
と俺は納得する。
俺は『FREE』をプレイしていた時を思い出す。ゲームの時は、
「冒険者になりますか?」という質問に「はい!」と答えるだけで、登録完了だった。
『今では、『試験』があるのか。面倒だな。』
俺は、仕方ないと試験はダメ元で受けることにした。
『例え、試験を受けて落ちたとしても、俺の今回の目的は達成されるのだから。』
「俺も、試験を受けてみるか。」
その俺の言葉にゲイルは「そうですか。」と頷く。
しかし、浮かない表情をするゲイル。イリヤもどこか暗い・・・。
「青年が心配か?」
俺の言葉に2人は反応する。
「はい・・・。」
「うん・・・。」
不安そうな2人。
前回カイルは試験を落としたというし、今回も落とすのでは?と心配になる気持ちは分かる。
目的地が同じで、たまたま『冒険者ギルド』まで同行しただけの仲だが、
『不安を拭ってやるか・・・。』
俺は、2人を元気づけようとする。
「筆記は通っているんだろう? 俺は、実技なら自信があるんだ。彼にアドバイスぐらいしてやれる。」
「ほんとう!」
その言葉にイリヤが唐突に明るくなる。ちょっと引いたが・・・。
「あ、ああ。 俺はこれでも実力者だ。 期待してくれていい。 只、試験は本人の力で突破しなければならない。過度な期待だけはしないでくれ。」
「うん!」
イリヤが明るくなった。
ゲイルも「ありがとうございます。」と頭を下げる。
『ゲイル!? そこまでしなくても!?』
俺は、そう言って、受付に向かう。
「こちらは、冒険者ギルド受付です。 ご用件は?」
受付嬢に俺は「冒険者試験を受けたい」と言う。
「かしこまりました。 それではこちらへどうぞ!」
と俺は、2階の個室に案内される。
そこには、俺以外の7人の試験者が椅子に腰かけていた。7人の内1人はもちろんカイルだ。
俺も椅子に座り席につく。カイルの隣だ。
「よう。」
俺はカイルに軽く声をかける。
「レイダスさん!? 用事って試験の事だったんですか!?」
かなり驚いている。カイルには、俺が旅人で、『冒険者ギルド』に用があるとしか言っていないから、当然と言えば当然の反応だった。
「ついでだ。」
カイルと軽いやり取りをしていると俺を案内してくれた受付嬢が試験者たちの前に立ち、試験内容の説明を始める。
「今回の試験者は、8名。
試験は、筆記、実技の2項目となります。
筆記に関しては、『冒険者の一般知識』が出題されます。
制限時間は30分。
筆記合格者は、そのまま実技の試験へ移させていただきます。
実技の試験は、試験官との1対1。決闘ルールとさせて頂きます。
場所は、『冒険者ギルド』近くの『決闘場』で行います。
ここまではよろしいでしょうか?」
試験者全員が頷く。
「それでは、早速筆記試験を開始させていただきます。」
試験者に筆記用の問題用紙と回答用紙が配られる。
「それでは・・・・始めてください!!」
試験者が一斉に問題用紙を開き、問題を解いていく。
『俺・・・解けるかな・・・・。?』
男「すごい今更ながらだが、『FREE』の世界には、
服=ファッション、その他効果、稀に防御
装飾品=ファッション、防御、その他効果
防具=防御、その他効果
武器=攻撃、その他効果
消費アイテム
があるぞ!」




