男の反省会
『夢見の森』に戻った男はベットの上で正座をしていた。
「反省に決まっているだろ!」
『夢見の森 ログハウス』
俺は、ベットの上で正座していた。そして、横にはテンペスト・ウルフの子供『ガルム』がちょこんと座っていた。
何で正座しているかって?
『反省してるんだよ。』
俺は、転生してからも失敗続きだ。
1、ガルムの『親』を斬り殺してしまった。
2、ボアル・ベアに俺の嫌いな事(あいつ等にされた事)をしてしまった。
3、青年の記憶を都合が悪いからと勝手に書き換えた。
「自分で、前世のあいつ等のようにならないと決めた矢先に破っちまうし、ガルムとボアル・ベアと青年には悪いことをしたと思ってる。」
『神様、俺、自信なくなってきたよ・・・。』
俺は深くため息をついた。
「はああ~~」
ネガティブな俺を元気づけようとガルムがチョンチョンと手を膝に当ててくる。
「クウウゥ―――ン!」
『可愛いな』
俺はガルムに癒される。
『八ッ! いかん!いかん!今は反省の時間なんだ。』
俺はガルムの上目づかいに耐える。
『ぐぅうッ!!』
耐える・・・・・。
「くうううーーーん。」
耐え―――――――――――――
「ガルムウウウウ~!!」
耐えられなかった。
俺はガルムを抱きしめる。
『どこで覚えてきやがったその上目づかい!卑怯だぞ!』
「ワフッ!!」
ガルムは嬉しそうに尻尾を振る。
しかし、今は『反省の時間』そう『反省会』なのだ!
同じ失敗を繰り返さないための対策を立てる時間だ。だから・・・。
俺は、嬉しそうに尻尾を振るガルムを横におろす。
「ガルム・・・。今は反省の時間なんだ。」
俺は、ガルムにはっきりと言った。するとガルムの尻尾は、急激に下がり
しょんぼりする。
「クゥ――ン・・・」
そのまま、伏せてしまった。
『かまってもらえないのが、そんなに嫌なのか?』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ~。」
俺はもう一度深いため息をついた。
俺の負けだよ。
俺はガルムの耳元でぼそっとつぶやく。
「後で一緒に遊んでやるから。」
ガルムは、伏せたままだったが、尻尾はパタパタと揺れる。
『嬉しいんだな。』
俺は、そんなガルムに癒されながら、『反省』を続けるのだった。
神様「お主、小動物に弱いのか?」
男「俺はガルムと従魔契約を結んでいる。いわば飼い主とペットの関係だ!俺のペットが可愛くないわけがないだろ!」
神様「どこから来るのだその自信!?さっきこの先やっていけるか自信がないと言っていたのは嘘か!?」
男「え!? 神様心の声が聞こえるの!?」




