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00-プロローグ-
「なんで!?どうして!!?」
「・・・楽しかっただろう??」
「ふざけるな!!」
全て。統べて。踊らされていたのだと、俺は知った。
醜い憎悪が俺の体を駆け巡り、血が沸々と沸き体全体へと流れ、満ちていく。
「お前が望んだことだろ?」
「違う」
「お前が求めたんだろう?」
「違う」
「お前が手を掴んだんだよ」
「違う!!俺が望んだのも求めたのもこんなんじゃない!!掴んだ手だって・・・」
はあ、とため息をつきまるで虫でも見るかのような眼差しを向ける。
地面に両手両膝をつく俺は見上げる。目が合う。
そして俺はひとり取り残された。カツカツと鳴り響き、遠ざかる足音に精神を蝕まれながら。