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20 本性




「貴女は、とても幸福な人だ・・・。

お嬢様からのプレゼントは、死です!」




いきなり剣を抜き、襲いかかってくる男と距離を取り、一振り目でわざとかすり傷を作り、叫びながら、リリアが仕立ててくれたドレスの中から、此方も剣を取り出す。




「はっ。

貴族の令嬢ごときが、この俺に勝てると思っているのか!」




本性を表し、目をギラつかせる男のなんと醜いこと。


内心、ため息をつきながら、努めて冷静に言い返す。




「ただの令嬢なら無理でしょう。

ですが、わたしは、女公爵として必要な筋力はつけていましたし、」




そこで一呼吸置き、黒い笑顔で、ニッコリと告げる。




「ホセ・リィ・アネンシア、いえ、ホセ・アルマンから、直々に稽古をつけてもらっていますの」


「なっ。

そんな筈ない!

お前のような細腕で、剣がまともに操れるわけがない!」




ガサッ




「それはどうだろうな」




茂みの中から出て来たのはーー。





あと少しで完結です!

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