19 決戦
上半期も終わりですね〜。
皆様、健康に気をつけてくださいね^ ^
サブタイトルを変更しました。
翌日の午後9時、侍女どころか、護衛の1人も付けず、クレアはフランツル侯爵家に出向いた。
玄関で執事に、セシリーナへの取り次ぎを頼むと、あらかじめ聞いていたのか、中庭へ従僕に案内させるという。
色とりどりの春の花が咲き乱れ、
種類だけなら素晴らしいこの庭の趣味は、侯爵のものだろうか。
あまりのケバケバしさに、顔を顰めそうになるが、女公爵だったころのくせで、
表情には出さない。
表面上は、庭に見とれている彼女が、心の中で何を思っているか、それは、
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なんて悪趣味な。
数を揃えればいいってものではないのに
きっと花たちも嘆いているでしょうね
あと少ししたら、まともな主人になる筈です
それまでの辛抱ですよ
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黙って歩いていると、従僕が、足を止めた。
そして、急に殺気立つ。
いち早く今の状況を把握し、身の振り方を考え、目の前の殺気には、気づかない振りをする。
「ねえ、セシリーナ様は、どこにいらっしゃるの?
プレゼントは何かしら?
貴方は知っていて?」
それでも無言を貫く男に、侯爵家の手のものなら逆上するであろう言葉を投げかけてみる。
「わたくしが王太子妃の座を奪ってしまったから、意地悪されるのではと、心配だったのぉ。
セシリーナ様がお優しい方でぇよかったわぁ」
だらしなく言ってみると、案の定だった。




