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夏生詩集2

本を探して

作者: 夏生

長い間欲しかった本が届きました


本屋をはしごして、電車をのりついで

探しまわった本でした


ああ、ここにもない


しんみりげんなり帰路についたのは

一度や二度でなく


求めるほど、意地悪く離れてしまう

離れるほど、欲しくなる


先日、やっと見つけて有頂天になって

手元に届く、やっと私の物になると

心歌って、ささいなことがうれしくて

宅配便です、の声に玄関まで走りました


茶色い包みを開けて、本を取り出すと

ほんわりあたたかく、柔らかい感触


ページをめくる

綴られた言葉は「春」

巻頭に作者の穏やかな顔は


「やっと会えましたね」


と、長い旅路を知っているような

眼差しをこちらに向けていました








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― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは! 読ませて頂きました。 私も欲しい本がなかなか売ってなくて、本屋を梯子したことが何度かあるのでとても共感しました。 今はネットで家にいながら注文できる便利な世の中ですが、自分の…
2014/03/24 17:23 退会済み
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