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小さな少女の大きな約束。
童話なので、ひらがなが多く
読みにくい部分はあると思いますが、
ご了承くださいませ。
昔昔あるところに
せのちいさなノエルという女の子がおりました。
ノエルはもうじき10さいになるというのに、
いつまでたっても大きくなれず、なやみをかかえておりました。
そんなノエルの小さなからだのむねのおくには、
とても大きな約束がありました。
「大きくなったらむかえにくるよ。
そのときがきたら、ぼくと結婚しよう。」
ちいさなノエルは、結婚にあこがれており、
とても幸せなきもちになりました。
そのおとこのこ?
ええ、いまはちかくにはいないのです。
その約束のおとこのこはブッシュといいます。
ブッシュはおやのしごとのつごうで
とおいくにへたびだってしまったのでした。
ノエルはきょうも、星にといかけます。
「いつになれば、ブッシュにあえるの?」
ノエルはきょうもお母さんにたずねます。
「ねえ、私はもう大きくなった?」
ノエルは10さいになっても、
のぞんでいるこたえをきくことは、できないままでいました。