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おなかすいた。

おじいさんのありがた~い おはなし。

「え~、今日は生涯無敗を誇る武蔵さんに会ってきました。」

つうは電気屋のテレビの画面を見ていた。なんとそこには。見覚えがありそうな男が……。

「今まで、どんな戦いをしてきたんですか?」

「いや、相手は町の野良犬どもですよ。」

「なかなか、厳しいことを言いますね。そんな奴らをばったばったと……。」

「まあそんなもんです。」

「なんか、今後の目標とかあるんですか?」

「目標は、あのイヌ野郎。巌流に勝つことですね。」

「おお、あの佐々木小次郎?」

「ん?そう、その佐々木なんとかっていったけ。」

「それは、楽しみですね。」

「必ず、勝ちますよ!」


同じころ、佐々木小次郎は、

「ん?誰こいつ、人のことをイヌ野郎だって、ふざけんなよ!」

しばらく、考えると、

「まあ、やってやろうじゃないの 野良犬相手に無敗たってなw」

「決闘の場所は、巌流島だ!」



そのころ ゆーちゅーぶを見ていた又八が叫んでいたそうな。

「かーちゃん、おつうが……。」

「ん?こりゃ、隣の町だね。」

「わんちゃんきたのか。」

「まあ、いってみることだね。」

ところが、隣の町では、地雷系いただき女子のことは、有名だったが、よその町に行ったらしい。で、その隣の町に行くと、同じように……。だんだん、西の方に向かっているらしい。


「おなかすいた…ごはん」

西のはずれの町にたどり着いたつうは、今日もおなかをへらしていたそうな。

手には、「武蔵vs小次郎 巌流島決戦」とかいたチラシを持っている。おなかがすくと、この写真の人のことを思い出すのだそうな。



その日、巌流島には、朝から多くの観衆がおしかけていた。 

「本日は、超満員の中、武蔵vs小次郎の決戦がおこなわれようとしています。おーっ、見えてまいりました小次郎です。」

りんぐあなうんさーの声がする

「巌流、佐々木 こじろーう!!!」

派手な音楽とともに小次郎が入場した。


しかし、お約束なのか対戦相手の武蔵は入ってこない。

お昼も過ぎて、みんながお弁当を食べ始めたころ。


「おなかすいた……、ごはん」

つうが ふらふらとやってきた。


「おーっ、これが、武蔵なのか、武蔵は女なのか? いや、もう一人、入ってくる男がいる……。武蔵だ!!!!」


「おーっ、おつう!!!おいしいご飯あるぞ!」

「よひょう、すいーつも!」

「よく思い出してくれたな。」

「これがあるから」

つうは、武蔵の写ったチラシをみせた。

「これを見ていると、おなかすいて思い出すの。」

「そうか、うまくいっていたのか。これからは、二人でまた楽しく暮らそうな。」

なんだか、昭和のメロドラマのような雰囲気に観客は感動の涙を流したそうな。


「ちょーっと、まった!」

「そんなわけにはいかないよ。」

そこに又八、お杉親子が、乱入してくる。

「おつうを最初に助けたのは、おれだ。おつうはおれのもんだ。」

「おつうは うちの又八のもんだよ。」


「ん?だれ…」

「おつう、知ってるか?」

「知らない人…たぶん、すとーかー」

又八親子は、がーどまんに連れられていった。



「でさ、もういい?さっきから待ってんだけど、遅いぞ、む・さ・し!」

「待たせたな、小次郎……ん? お前誰? イヌ仮面は?」

「人のことをイヌだとか。馬鹿にしているのか?」

「わかんないなぁ、仮面かぶってくんない。」

「おれが 佐々木小次郎だ!」

「また、冗談ですよね。イヌ仮面は そーんな長~い刀持ってなかったし」

「おれだよ、おれ、おれ……。」

あわてて、武蔵は小次郎の口をふさごうとしたが……。



やはり、どこからか軽快なサンバのリズムが流れ始めた。


そして、やはり金ぴかの衣装を着て、白い馬に乗った男が現れて、歌い始めた。

満員の観衆が盛り上がっている。



小次郎が、あぜんとして、見ていると……。

金ぴかの男は小次郎に向かって


「踊ってくれなきゃ、やだやだやだやだやだ。」とだだをこねだした。


「あれが、かの有名な……。」

「あまえんぼう将軍!!!」


「成敗!!!」

と、将軍様が唱えので、武蔵はあわてておつうを抱えて逃げ出したが、事情が分からない小次郎は……。


こうして、巌流島の決闘は、将軍様の勝利に終わったのであった。



その後、もう3年たっていたので、武蔵はおつうと、なつかしい家に帰ることになったとさ。


「ん、あんただれ?」




「よひょうだよ。」

「よひょう、おいしいごはんとすいーつ!」



 めでたし めでたし。



【ごきょうくん】

おじいさんとの約束だよ。

餌付けは大事だね。


シリーズ化再編集中です。

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