たけぞう
おじいさんのありがた~い おはなし。
さて、その後よひょうは、奉行所に連れていかれたそうな。
そして、厳しい取り調べの後、お白州に連れていかれたそうな。
「北町奉行、遠山左衛門尉様 ご出座~あ!」
よひょうが平伏していると
「これより、拉致監禁、ストーカー事件について吟味をいたす、一同の者面を上げ~え」
証人として、イヌ仮面の人や、又八親子、知らないおじいさんが座っている。
「さて、よひょう。拉致監禁をおこなったことは、吟味の結果、明白であるが、左様相違ないか?」
「いいえ、まったく身に覚えがが、ございません。わたしが 魔法を使って……。」
「やいやい、なに寝ぼけたことを ぬかしてやがんだい!」
と、お奉行様は、いきなり片袖を脱ごうとした。なんかちらりと桜吹雪が……。
「いや、だから、遊び人の金さんって人に聞けば……。」
「あっ」
よひょうの顔を見て、あわてて、奉行は着物を元に戻した。
「裁きを申しわたす。よひょうとやら、3年間の江戸所払いとする」
町はずれまで、連れていかれたよひょうは、がっくりとうなだれて座りこんでいると、ちょんまげをななめにした男が、声をかけてきたそうな。
「おれは遊び人の金さんてもんだが よかったら相談にのるぜ。」
「いや、遊び人って戦闘中に踊ったり、歌ったり、おおげさにすべったり するやつ……。あっ!金さんじゃないか。」
「いや、今回は偉~い人からの訴えだったので、どうにもな。奉行じゃ、副将軍には勝てねえからな。」
「わたしは これから どうしたら よいですかね。」
「ん~、世の中やっぱり力だな。」
「力?」
「なんかの力があればな、金でも、権力でも、腕力でも」
「わたしには そのどれもありません。」
「んじゃ、武者修行ってのは、どうだい? 3年間、江戸の外で修行するってんのは」
「武者修行……。まあ、力があれば、イヌ仮面も追い返せたんだし……。」
「名前も変えた方がいいな。よひょうだと、なんか気がぬけて弱そうだし」
「名前ですか?ん~ん…考えておきます。」
そんなわけで、よひょうは武者修行の旅に出ることにしたそうな。
あるときは、鎖鎌を持ったノラ犬と戦い、
またあるときは、槍を持ったサルと戦った。
サル山のサルのボスに挑戦したときは、数十匹のサルを相手に大暴れして、気づいたら二本の刀を振り回しておったそうな。
そんなあるとき、竹林を歩いていると、明るく光る竹が一本あったそうな。
周りを見ると、一人の老人が、ナタをかまえると、一気に
すぱっと、すぱっと、すぱっと…。
その見事な腕前に心を奪われたそうな。
そこで、よひょうは、竹取の翁の弟子となることを決意して、修行者の名前を「たけぞう」としたそうな。
ん? つうは?
【ごきょうくん】
おじいさんとの約束だよ。
長いものにはまかれよ。だけど
努力することが肝心だよ。
シリーズ再編集中です。