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014 ギルドでの闘い

 そんなある日。

 

 ジャンたち三人の戦士が、どのクエストをやろうか吟味していると、ゲルパッドという屈強な戦士が絡んできた。


 「よお、三バカじゃねえか。お前らDクラスだろ。ここのクエストは荷が重いんじゃねえのか」

 ゲルパッドが言うとその仲間たちもバカにするように笑った。


 「オレたちはCクラスだ。勿論、歯が立たない強敵もいるが勝てる魔物もいる。問題はないぜ」

 とジャンが言い返す。


 すると、ゲルパッドはジャンの胸ぐらを掴む!

 「オレを前にして生意気言うじゃねえか。CだかDだか知らねえが、この冒険者ギルドでうろつくんじゃねえ!」


 「おいおい、オレたちはこなせるクエストがないか見てるだけだぜ。何でそのためにうろついちゃいけないんだ」

 胸ぐらを掴まれながらジャンが言う。


 「邪魔なんだよ!」

 ゲルパッドはジャンを振り回して放り投げた!

 投げられたジャンは育児スペースに繋がるドアにぶつかる!


 ぶつかった衝撃でドアは破壊されてしまった。


 育児スペースにいたロイスがドアを前にして立ち塞がる!

 「ケンカするやつはここから先へは立ち入り禁止だ!向こうへ行け!」


 ゲルパッドは、ただでさえ強面の顔をロイスに近づける。

 「子供じゃねえか。痛い目に遭いたくなかったら、そこをどけ」


 「イヤだ!どかない!」

 ロイスは頑張るが、冒険者には敵わない!片手であっけなく引き剥がされてしまった!


 すると、そのゲルパッドの顔に素早く体当たりしてきたものがあった!


 「痛てて‥‥くそっ何があった‥‥」

 ゲルパッドの目の前には子猫のミルクがロイスに代わって立ち塞がっている!


 「ネコ‥‥だと?!」

 ゲルパッドは子供だろうが子猫だろうが容赦しない!

 

 ゲルパッドは足を持ち上げて、ミルクを踏み潰しに掛かる!


 すると、ゲルパッドの持ち上げた反対の軸足を器用に登っていく!


 ミルクはゲルパッドの顔まで辿り着くと、爪で額や目、頬などを引っ掻いた!


 育児スペースから様子を見ていたハナがバルトを呼びに行く!


 ウィリアムはロイスを巻き込まれないように守っている!


 ビスマルクがゲルパッドを抑えに行こうとしたが、ゲルパッドの仲間に捕まってしまった!


 ゲルパッドはミルクにいいようにやられてしまったが、遂にミルクを捕まえる!


 捕まえたその手を振り上げて、床に叩き落とした!


 「ミルク!」

 

 ミルクは叩きつけられた衝撃で動けなくなってしまった!


 直後、ミルクに回復魔法が掛かる!

 「ミルク、遅くなって済まない‥‥」


 バルトはミルクを育児スペースに逃がしてゲルパッドと対峙する!


 「老いぼれナイトか。ろくなやつがいねえ」


 「誰かと思えばゲルパッドか」

 バルトは知っているようだった。


 と、ビスマルクを掴んでいた仲間の一人が、まさか、と冷や汗を流している。

 

 ゲルパッドは老いぼれ相手と格下に見ており、勝気満々だ!彼は戦士の上級職の狂戦士バ-サーカ-だった!全てを攻撃に特化した凶悪な一撃を持つ!

 「これでも喰らいな!」


 ゲルパッドの右拳が唸りながらバルトの顔面に極る!


 拳を引っ込めると、バルトはダメージゼロかのように何事もない!


 ビスマルクの仲間がここで思い当たる!

 「あ、あ、あいつは‥‥バルトだ!」


 「次は私の番だな」

 バルトの右拳がゲルパッドの顔面に極る!


 ゲルパッドの鼻柱が折れ曲がり、前歯が全て折れてしまった!


 「お前とは初めて逢うが、悪評だけは聞いていた。相手を格下と見ると見境なく絡んで潰していく冒険者がいると。だが、その目も曇ってきたようだな」

 

 全てを見ていたマスターのオバルは、バルトが出なければ自分が行くつもりだったが、代わりに色々裁く事にした。


 ゲルパッドとその仲間たちのランクをBから最低のFに降格し、育児スペースに繋がるドアを壊した請求をゲルパッドに求めた。さらに、上級職の狂戦士を取り上げ、戦士の能力も半減させられた。


 その後、シュミットがドアを直してくれている間にジャンは伸びている間の顛末を聞いた。

 「そうだったのか‥‥面目ない。またバルトさんに助けられちまったな‥‥」


 「だけどな。ロイスだって負けちゃいなかったぜ!オレたちでもビビるゲルパッドを前にして立ち塞がるのは並の勇気じゃ出来ねえぞ!」

 とウィリアムがロイスを誉めた。


 「育児スペースにはハナとジェニファーしかいなかったんだ。ボクが守らないとって身体が勝手に動いたんだ」

 ロイスの目は正義感に溢れていた。


 「それにミルクもだ。こいつは子猫だってのに、みんなを守るためにゲルパッドと闘ったんだ!頼もしいやつだぜ!」

 とビスマルクがミルクを誉めた。


 「ゲルパッドはあたしも逢いたくないやつだよ。大したもんだ!」

 とシャオランが言った。


 食事の時間も先ほどの顛末を振り返り、危ない場面もあったので反省を含めて次に活かそうと話し合うのであった。






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