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 月曜日が一番長い──ような気がする。


 いざ一週間が始まってみると、あっという間に過ぎていくからだ。


 真紀さんと里穂は、弁当を当番制にした。

 月・水が真紀さんで(月曜は来週から)、火・木が里穂。


 ちなみに、金曜は僕が自分で作ることになった。

 金曜はどっちにするかで、真紀さんと里穂が争いかけたので。


 そして──金曜日。


 意外なことに、ここまで本庄からのチョッカイはなかった。

 僕で遊ぶのに飽きてくれたなら、都合がいい。


 ただ里穂いわく、


「千沙が玩具に飽きるのは、壊れたときよ」


 とのこと。


 なんだ、それ。

 僕の未来は壊れることかい。


 何はともあれ、金曜も無事終わった。


 久しぶりに英樹と下校することに。

 英樹がわざわざ誘ってきたわけだが、これは何かあるな。


 すると──


「明日の土曜日にダブルデートしようぜ、高尾」


 突然こんなことを言いだしてきた。

 やはり狙いがあったか。


 それに英樹は好んでダブルデートしたがる性格じゃない。


魂胆こんたんは?」


「魂胆なんてものはねぇよ。まぁ強いて言うなら、オレが別れ話を切り出すってだけのことで」


「……つまり、いまのカノジョに別れ話をするにあたって、第三者がいたほうがいいと?」


「だってよ高尾。小夜さやはキレると怖いんだぜ。2人きりだったら、何をされるか分かったもんじゃねぇ。だが高尾たちがいてくれりゃあ、少しは小夜も自制するだろ」


「そのための口実としてのダブルデートか」


「そういうこった。じゃ、頼むぜ高尾」


「頼まれないよ、英樹。そもそも僕には今、恋人がいない」


「はぁ? 滝崎真紀と付き合うことになったんだろ? 渋井里穂を振って、滝崎に告白したんじゃなかったのか?」


「した、月曜日に。そして振られた」


「訳わかんねぇんだけど。滝崎はお前に告白したんだよな? それも先週の木曜日だ。それが月曜になってお前から告白したら、振られたのかよ」


「そうだよ、英樹」


「なんでだ?」


 その疑問はもっともだけど、振られたものは振られたのだ。


「とにかく、ダブルデート作戦は無理なんだ。シングルデートで頑張って」


 慌てふためく英樹。


「まてまて。別に付き合ってる必要はねぇだろ。滝崎か渋井を誘ってさ、オレに付き合ってくれよ。オレたち親友だろ。親友は互いのために犠牲になるもんだ」


 ここは冷ややかに言わせてもらおう。


「英樹がいつ、僕のために犠牲になってくれたんだ?」


「これから犠牲になるんだよ。だがまずはお前からだ。つーわけで、頼んだぜ明日」


「頼まれたとして、どこに行くの?」


「場所は重要か? 重要だな。そーだな。動物園にすっか」


「動物園? 英樹のことだから、カラオケとかにすると思ったけど」


「動物園って家族で来るのが多いだろ? つまりガキが多い」


「かもね」


「あんまりガキが多いところだと、キレる気しなくね? 少なくともカラオケの密室よりかは安全だろ」


 僕は呆れた。


「なんていう基準でデート場所を選んでるんだか」


「じゃ頼んだぜ!」


 結局、頼まれてしまった。


 さて──。


 自宅に帰って、悩む。

 真紀さんと里穂、どちらを誘おうか。


 深く考えることはない。友達として誘うのだから。


 動物園をより楽しんでくれそうなほうにしよう。

 つまり、動物が沢山いてテンションが上がるほうだ。


 そこで事前アンケートとして、


『動物って好き?』


 というメッセージを双方に送信。


 まず真紀さんから返信があった。


『犬は好きだよ、高尾くん。犬は』


 犬を強調しているのは、全般的に動物likeというわけではないからかな。


 数分後、今度は里穂から返信があった。


『動物園に誘ってくれるのね? もちろん行くわよ、高尾!』


 里穂……恐るべしこの直観力。


 よし、里穂を誘うか。




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