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「身体は人間と全く同じなんですけどね。でも生まれつき人間にはない能力が備わっています」
思わず、身体は人間と全く同じ、というところに強く反応しそうになったが、気持ちを抑えて俺は聞いた。
「それでここに住みたい、と」
「はい」
満面の笑み。ひたすら可愛い。
「もちろんお礼にそれなりのことはしますけど」
「それなりとは?」
へんな期待を膨らませつつ、俺は聞いた。
「家政婦ですよ。掃除、洗濯、料理。こう見えても全部得意なんですから」
俺はちょっとがっかりしたが、おくびにも出さずに言った。
「わかった。それでいい」
「わあ、ありがとうございます」
彼女がそう言うと、俺の携帯が鳴った。
出ると友人の和也からだ。
「おい、どうした? 約束の時間、過ぎてるぞ」
忘れてた。