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仕方がないのでとりあえずそのまま歩いてみた。
しかしいくら歩いても町並みはそのままだし、あれから誰にも会わない。
立ち止まり、途方にくれていると急に強烈な睡魔に襲われた。
――?
俺はそのまま意識を失った。
――!
目がさめた。周りを見渡せばまごうことなき俺のアパート。
貧乏大学生の住むワンルームの部屋だ。
――あれは夢だったのか……。
夢にしてはめちゃめちゃリアルだったのだが、面倒くさいので俺はもう夢だということにした。
あんなことが現実にあるなんてとても思えないし。
ベッドから起きて着替えを済ませたとき、玄関のチャイムが鳴った。
――誰だろう?
ドアを開けるとそこには女、いや少女が立っていた。
金髪で青い目の少女が。
――えっ?