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クロスオーバー  作者: うみひと
プロローグ
3/4

世界の救済〜ウィリアム〜


イスマール城、近衛騎士団詰所にて



「団長!団長はおられますか!!」


寝ていたところを部下に叩き起され、ウィリアムは空が染まってから初めての朝を迎える。


「なんだ、こんな朝っぱらから」


「し、城の外で……!」


「空が赤い、とでも言うつもりか?」


「い、いえ、そうではなく……」


「なんだ、はっきりしないか!」


この時、ウィリアムは内心でイライラとしながら部下の話を聞いていた。

一晩に起こった様々な出来事により、精神が限界に達していたのである。


「神の遣いを自称する10代半ばほどの少女が、ウィリアムを出せ、と」


「そんなもの適当に追い返せばいいだろう?」


「それが、少女の周りには不可侵の透明な結界のようなものが張られており、近付けないのです」


「チッ、魔法使いか、仕方が無い。向かうとしよう」


魔法使い……何も無い場所に火を生み出したり、水を流したり、空を飛んだりする不思議な術(魔法)を使う人間達の総称だ。

ただ、使える者は極端に少なく、魔法使い同士で集落を作り隠れ住んでいるため、ほとんど関わりはない。


鎧を着込み、剣を腰に差し、準備を整え少女の元へと向かう。


「お前が、神の遣いか?」


そこにいたのは、神の遣いなどとは到底思えないただの少女だった。


「是。ワタシは神の託宣を貴様に与える為、この下界に降りてきた」


「証拠を見せてみろ。お前がただの魔法使いではなく、神の遣いだという証拠を」


「そのようなモノはない。信じろなどとは言わない。ワタシは貴様に託宣を与え、神の元へ還る」


「つまり、お前はここで話をすれば帰ってくれる、という認識でいいんだな?」


「是」


「なら好きに話してくれ」


「是」


少女は腕を突き出し、呪文を唱え始めた。


「これが記憶の奔流。神の託宣だ」


少女がそう言った瞬間、ウィリアムの頭の中に記憶が塗りこまれていく。


『今、この世界は危機に瀕している。異世界から計6人の人間が、およそ半年ごとに1人ずつこの世界に現れる』


『1人目の異世界人は、“流星”の勇者。能力は、一度きりの世界改変。もう使うことは出来ない』


流星と聞いて、ウィリアムの頭に浮かんだのは昨日の流星群だった。


「まさか、昨日の流星群は……」


「そうだ、昨日の流星群は“流星”の勇者の現界によるもの。さらに、その時に使った世界改変によって空は赤く染まり、貴様の大事な姫様とやらも氷の中へ閉じ込められた」


「何をすれば姫さ……」


最後まで言う前に、また記憶が流れてくる。


『2人目以降の勇者は“流星”の流れで変わる。その時を待て。託宣は貴様の中にある』


「それで、姫様は何をすれば元の状態へ戻せ……なに?」


ウィリアムが少女のほうへ向いたとき、そこにもう少女はいなかった。


「瞬間移動の魔法……か?」


念のため周囲の捜索を命じ、部屋へと戻る。




「“流星”の勇者か……いるのかは分からないが、探す価値はありそうだな」

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