道連れ黄泉路
嘆きと怒りにまみれて恨み
生がなにかも知らずに死ねぬ
怨念宿して生者に化ける
可愛いあの子の身体が欲しい
死人娘の生首語る
千切れた両手が生者の首を
もいで身体を娘に渡す
お似合いですね。一言漏らし
鏡の前でくるりと回る
身体手にすりゃ心が欲しい
よくにおぼれて独り彷徨う
首を千切られ手足をもがれ
痛みと苦しみまみれて呪い
愛がなにかも知らずに死ねぬ
怨霊成り果て生者に混じる
ステキナあのこの心が欲しい
死人娘の生首嗤う
手にした可愛い身体を使い
誘い惑わし淫ら交わる
生者と死者では結ばれないと
地獄の底より迎えが来る
手にした身体とあの子の心
置いて逝けぬと叫ぶ生首
独りで逝けぬ死人娘が
最期に手にした歪な心
せめて素敵なあの子も共に
道連れ地獄へいざゆかん
身体にのせた生首留めた
血色に染まりし赤い布
はらりはらりと床に落ちれば
転がる生首地獄へ還る