おまけ #6
おまけ ウチゴハン#6,ミネストローネスープ。
「――ども~! 御守 明で~す☆ 愛と同じく高校一年生で~す!」
「え、えっと! わ…若野宮 楓です! 9才です! よよよ、よろしくお願いします!」
「……あれ? 楓ってば何でそんなに緊張してるんですか~?」
「だ! だって……! これって、たくさんの人が見てるんでしょ!? そう考えたらなんだかきんちょうしちゃって……サヤちゃんは何ともないの?」
「私は普段から色んな意味で人に見られてますからね~。緊張なんかしてたら〝逃げ〟られないじゃないですか」
「……サヤちゃんって、ふだん何してるの……?」
「そりゃあもう〝ハニートラップ〟とか色々……」
「は……はにー??? はちみつ???」
「……まぁ、甘い蜜をすすろうとしてくる点では同じですが……子どもには早すぎましたね。忘れてください」
「…………そ、それよりサヤちゃん。そろそろ始めないと怒られちゃうんじゃない? マナちゃんに……」
「あー……それなんですけどね、楓? 実は状況が状況のため、#6ではウチゴハンをやってないんですよ。だから本格的に説明するも何も、元からないんですよね~」
「にゃっ!!? じゃ! じゃあどうするの!? まさか何もしないの!?」
「ふっふっふっ……安心してください、楓……タイトルに偽りなし! 今回はミネストローネスープを作っちゃいますよ! ぶっちゃけ緊急的に!」
「にゃあ! さすがサヤちゃん! ――ところで、み、みみみ…み~???」
「ミネストローネスープですよ~。……あー、つまり、トマトコンソメスープのことです。具がいっぱい入ってて美味しいんですよ?」
「そうなんだ! えと……じゃあ、材料は?」
「はい~。以下のものになりますね」
ミネストローネスープ〝2人前〟
トマト 中1個 「ミニトマトでもいっぱい入れれば代用可ですよ~」
ジャガイモ 半分
玉ねぎ 半分
人参 細いところ3センチくらい
スライスベーコン 半分 「お好みでいっぱい入れてもらっても大丈夫ですよ~」
コンソメスープの素 1~2個 「パウダータイプの場合は、適量で!」
トマトケチャップ 小さじ1
水 400ミリリットル~
塩コショウ 少々 「隠し味なので、子どもでも大丈夫です」
「うわ~……すごいいっぱい入るんだね……作れるかな?」
「何言ってんですか。カレー作るのと大して変わりませんよ。子どもでもヨユーです」
「う、うん。がんばる……で? 何から始めればいいの?」
「はい、ではさっそく始めちゃいましょうか! ――1、野菜の皮をむく。ちなみにトマトはヘタを取ってフォークに刺し、火であぶって冷水につけると簡単にむけますよ~。もちろん、それは私がやりますが」
「むきむき……」
「2、1でむいた、トマト、ジャガイモ、玉ねぎ、人参……それとスライスベーコンを全てみじん切りにします。――さて、これは念のため私がやりますか……」
「カエデもトマトやる! ――えーと、ニャンコの手でおさえて、まっすぐ……」
「上手上手! ――そしたら3、鍋に2を全部入れて、水を入れて煮ます。煮たるまでは強火で大丈夫ですが、ボコボコ、いってきたら中火にしましょう。アクを取るのを忘れずに!」
「お水お水……ふぁいやー!」
「4、沸騰した3にコンソメスープの素、トマトケチャップ、塩コショウを入れて、野菜が柔らかくなるまで煮ます」
「柔らかくって……どれくらい?」
「10分くらいですかね? 食べて確認すれば確実です」
「わかった! じー……」
「――10分経過。はい、では柔らかくなったので、火を止めてください」
「やったー! かんせーだー!」
「いやいや。この後5、そのまま〝10分放置〟します」
「にゃ!? なんで???」
「味を安定させるためですよ~。今のままだと人参臭さとかが出てきちゃうんです。いったん火を止めてから改めて温めることで、これを防止することができるんですよ」
「なるほど……じー……」
「――10分経過。はい、では6、点火してください。沸騰すれば完成です!」
「今度こそできたー! やったー!」
「――今回のポイントですが、煮ると水分が蒸発して減りますので、少し多めに水を入れてください。また、切った野菜をレンジでチンすれば時間短縮になりますよ。あと、今回はトマトの種を取らずにやりましたが、取ると程よく酸味が抜けますので、酸味が少し苦手の方は種を取るといいかもしれませんね」
「えっと、い、以上! ウチゴハンでした!」
「皆さ~ん! #7,二人の転校生。でお会いしましょう~!」
「――にゃ! いいな~、マナちゃんとサヤちゃん。そんなに早く出られて……カエデも早く出た~い!!」




