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 「亮!? だ、大丈夫!?」

 と、そんな俺の様子を見て、慌てて結が声を上げた。

 俺はそれに対して「あ、ああ。大丈夫……」と答えてから続ける。

 「でも、驚いたよ。まさかこんなになるまで気づかないとはな……結、お前は平気なのか?」

 「う、うん。私の方はとりあえず……でも、亮がそんな状態じゃ、このまま帰ったりなんかしたら危ないんじゃ? もしかしたら、途中で倒れちゃったり……!」

 「そ、そりゃいくらなんでも言い過ぎだって。平気だよ。俺だってさすがにそこまでは……」

 「い、いえ、結さまの言うとおりです。亮さま、ここは少しだけでも休まれた方が……」

 「ま、愛まで……」

 まいったな……すっかり重病人だ。本当にそこまで大したことではないんだけれど……。

 ……。

 まぁ、でも。よろめいてしまったことも事実だしな。大事を取って、っていうことで、ここは素直に休憩してから帰るか?

 そう考えた俺は、分かったよ、と頷き、もう一度座り直した。

 「確かに、何かがあってからでは遅いからな。ここはお前らの言うとおり、少し休んでから帰ることにするよ。……つーわけで、明。悪いんだけど、ちょっと横になりたいから、(まくら)とかあったら出してくれないか? なければ座布団とかでもいいんだけど?」

 「承知しました! ……あ、でもその前に、疲れを取る良い〝アイテム〟がありますよ?」

 「ん? 疲れを取る、良い……アイテム???」

 聞くと明は、はい~☆ といつもの調子で笑い、なぜか俺の真後ろ……部屋の左側の壁へ向かって歩いて行った。どうやらその良いアイテムとはまた、隠された扉の中に隠されているアイテムであるらしい。……何だかややこしいな?

 そんな俺の考えも知らずに、明はさっそく壁に手を触れると、やはりと言うべきか? それを押して壁を開け、ガサゴソ、とその中にあった仕掛けを作動させた。

 すると、ゆっくりと回転し始めた壁から出てきたのは、何やら棒状の手のような物が複数伸びた、一脚の大きな黒い椅子……というより、座面が波打つような形になっているソレはまるで、温泉施設とかに置いてある、全身〝マッサージ器〟みたいな……。

 …………ん? マッサージ……器???

 ……。


 「何だとマッサージ器!!?」





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