深夜あそびとゲームセンターと、サバゲ部活動開始。
バイトは無事終わり家に帰宅。
すると、既にぶっ壊れてしまった海結発見。
ぁあ、やっぱり?
「ねぇ……お兄ちゃん。
早くこっち来て遊ぼぉよ……ねぇ、お兄ちゃん。
大好きだよ……お兄ちゃん。
早く来ないと……私の玩具、お兄ちゃんにぶっぱなすよ。
ねぇ……早くきなよ……ねぇ……はやく。」
そう、こうなるから、嫌なんだよ……。
今日は、生憎な事に雷さんまで地上にご到着したから
海結の精神状態はとても危ないもんだよな。
うん、本当怖いわ、この子。
雷さん、空気読もうぜ。
こいつは、兄貴がいないときに雷落ちると
かなり、恐ろしい性格になるんだからなっ!
「落ち着け、海結。
今行くから、30秒数えてろ。」
玄関からすぐに来いとか言われても無理があるだろ。
つか、帰ってきてこれはしんどい。
なんで、今日にかぎって雷さんと雨さんが結託したかな。
「お兄ちゃん……早くしないと私怒っちゃうよ。
いーち、にー、さーん、しー」
真面目に数えるだけ偉いわ、まじで。
酷い時なんて一言もなく鋏投げつけて来たり
喉仏に突きつけてくるから
今なんて可愛いほうだ。
それも、おそらく晃理と姫雪がいたおかげだろう。
夕衣は、寝てたとか暴れてただけだろうからノーカウント。
それに、碧や緋弾凜、遥太に祐叶。
まあ、こんだけの大人数のお陰だな。
俺がいなくてもこんだけ落ち着いてたのはすごい進歩だ。
これからは、お泊まりってやつ許しても問題ないかもな。
毎度毎度のように
これからも俺の学年の修学旅行やらの行事に
コイツを連れてくわけにも行かないしな。
「はい、おわり。30秒ちょうどに来たよ。
今日は、よく落ち着いてたね。
えらいえらい。」
髪を撫でてやると猫のようにくっついてくるから
これは可愛すぎて
少し二次元の妹萌えとやらがわかる。
俺がシスコンなのかもしれんけどな(笑)
「まあ、今回は許してあげる。
でも、次の時は脳天かち割って脳みそ引きずり出して
ズタズタに切り裂いちゃうからね♡」
ヤンデレスキルの上がりようを何とかしてください
海結さん。
ぁあ、もう……こんな時間だしみんな寝て……ないよな。
「ただいま、皆。よく起きてたな……え…?」
目の前に広がる光景。
うーん……見間違えかな?
いや、見間違えであって欲しい。
「なぁ…これ、どういうことだ?」
「ゲーム大会」
俺の問いかけに応えてくれたのは感謝しよう。
しかし、なに?ゲーム大会?
ふざけてんの?え?
俺がいない間にだいぶ遊んだようだな。
「さぁ、まずは、王様ゲームとやらをやるんだ。」
はぁ……王様ゲーム?!
何その、チャンスは。
うん、べ、別に、許してやらんこともないな。
そして、俺も参加しようか。
今日は、バイトで疲れたけどな。
しかし、王様ゲームとやらを…てことは、
緋弾燐、初めてやるのか?
さすが、帰国子女……
「俺、着替えてくるから少し待っててくれ。」
流石に、バイトに出かけた格好では
居心地が悪いから、部屋で着替えてくることにしよう……。
部屋を荒らされてないかもついでにチェックしよ。
「あ、逆神先輩 卒アル見たいので持ってきて欲しいです!」
碧……。
に言われては仕方ないからとってこよう(笑)
小中の卒アルだよな。
……小学校と中学校かー…うーん……
まあ、いつでも冴えない顔だからな、俺は。
着替えながら、思考を回らせる。
しかし……
卒アルかー
本格的にお泊まりっぽいな。
「さて……持ってくか。」
ヒラッ
卒アルを、持ち上げてみると小学校の頃の方から
何かが落ちてきた。
ん?何だこれ?もしかして、
昔もらったラブレターっ!!!
て、んなわけないけどな
おそらく昔からモテたことなんてない。
脅迫状とかなんかだろ?(笑)
面白そうだからみんなのことで開けよ。
「お待たせ。ゲームと卒アル
どっち先にする?」
多数決で
「逆神柳緋の顔なんてどうでもいい。
ゲームやろうぜ」
になった。
お前らヒドイにもほどがあるだろうが。
気を取直して、王様ゲーム開始。
まずはやっぱり、くじを引く。
「せーのっ!」
王様、こいっ!!!
そして、手で隠して赤印があるか、確認っ!
ない……って、いうね。
書いてあった数字は2番か……。
まあ、一回目だしね、うんうん。
「王様だーれっ!?」
これで、祐叶だったらろくなことがない。
最低だ。それだけは避けたい。
「はーいっ!」
元気に返事をして手を挙げたのは……おうふ……
見事に酔っ払った最低な夕衣さんですね。
変なこと言わなきゃいいけど……。
「じゃーねぇ!1番と2番と5番は王様を5分褒める!
一人五分ね!
さぁ、手を挙げなさい!」
海結、俺、晃理。
3番は、姫雪。4番は祐叶。6番、碧。
7番、緋弾燐。8番、遥太。
不運な俺達3人は、頑張って言葉を伸ばしながら
2~3個言って逃れた。
夕衣のこと褒めるとか無理がある(笑)
そして、第二回戦。
残念ながらまたもや俺は違った……。
今回は8番だ。
「王様だーれっ!?」
誰だ……。また夕衣なんて来んなよ……
そして、祐叶も絶対NGだ。
「俺俺♡
俺だよ、柳緋♡」
はい、最っ低な野郎に渡っちゃったよ、王様の権限。
まあ、俺の番号がバレなきゃいいだけ。
「んふふっ、んふふぅーー 」
気持ち悪いぞ、祐叶……。
マジでこいつには渡って欲しくなかった。
どうにかならんか……。
「じゃあっ、4番は2番とツーショットして
それを、LINEのTLに載せる!
消すのは俺の許可が必要!」
おー、なんか、新しいパターン。
俺も当たってないし、いいね。
だけど、ドヤ顔はうざいぞ☆
で、4番と2番は誰?
「俺だ……」「あ、妾ではないか…」
お?お?お?!!
これは、碧が望んでたことにもなるんじゃ!?
碧と目を合わせて思わず口をパクパクさせた。
2人ともおんなじ様な表情になっていた。
碧も、かなり驚いているようだが
これほどいいことはない。
緋弾燐と遥太だった。
なんてこった☆
これは、いいことだ!
「おー!二人かっ!じゃあ、俺が言うポーズして!」
うっわ、祐叶調子乗ってんな、あれ。
まあ、王様だからな(笑)
王様いいなぁ、まじで(笑)
「う、うむ……」「王様の言うことは絶対か……」
二人とも困惑してるなー。
まあ、可哀想だけど幸せになって欲しいからな。
そして、祐叶の指定したポーズ。
ぶふっ(笑)
やばいな、これは!!
マジで、二人ともやばいわ(笑)
祐叶、もしかして、全部知ってんじゃねぇか?
って思う程だわ(笑)
ツーショット、こだわりすぎだって(笑)
ほっぺくっつけあって2人の手でハートって……(笑)
しかも、ほっぺくっつけあってるのが
美男美女だから凄く良い画になってる……。
緋弾燐も、真っ赤になることあるんだな……(笑)
いや、馬鹿か俺、ちょっと可愛いって思うとか。
いや、ないから、絶対ないから。
「よし、俺が撮るぞ!」
祐叶、張り切って撮り始めてるし……
二人の携帯使って……
あんなにとったら、後々の仕返しこぇえぞ。
「あ、TL更新された(笑)」
2人のそれは、祐叶の手によって
公開設定もしないままに投稿された。
ハートスタンプ多し(笑)
王様ゲーム楽しいな(笑)
第三回戦。
今度こそ、俺に来ておくれ。
「せーのっ!」
はい、はい、ざんねーん
そろそろ来てもいいと思うんだけどなー……。
今回は4番だ。
「王様だーれっ!?」
はぁ、最悪コンビは絶対にないな。
誰だ?まあ、あの二人以外なら
別に大丈夫な命令だと思うが……。
「はい……」
照れながらに小さな声で静かに手を挙げた。
その招待。
my angel。碧。
うっひょぁぁぁぁ!!!
碧になら、なんて命令されてもいいさ!
て、ドMじゃないからなっ……。
「じゃあ…1番と7番の人はポ、ポッキーゲーム。」
照れながら何言うかと思ったら
おうふっ!
王様ゲームのテンプレきたー!!!!!!!
誰だ?誰だ?誰だ?誰だ?誰だ?
ニヤニヤが止まらない。
これは、みる分にはいいものだ。
多分碧が狙ってるのは緋弾燐と遥太だろう。
しかし、そう何度も続きはしないだろう。
「あ、また俺?」「また、お主とか…妾は7番じゃ……」
おぉおおぉおお!
スゲェよ碧!
LINEを送ってみるとそれが届いたらしく
それを見た碧から、返信が来る。
それを見て俺は驚いた。
なんか、この子……何気に恐ろしい……。
『さっきから、LINEで番号教えあってます(笑)』
てことは、二人がよく知らないのをいいことに
はめたってことか(笑)
「うっぐ……これは、このゲームの契約的にありなのか?」
緋弾燐、そんなに逃げようとしても無駄だ。
うちには厄介な奴がいるからな。
「王様ゲームのルール。
1:王様の言うことは絶対
2:王様が同じ人で2連続は無し、くじ引きのやり直し
3:死亡に繋がる事は禁止
4:怪我をするようなことも禁止
5:命令を受ける人が連続で同じでも問題なし
以上。
だから、大丈夫。」
海結は、ゲームのルールには厳しい。
ルールも全部覚えてるし
本当厄介なんだから……(笑)
まあ、これでやらざるを得ないな。
「ぅぐ……」
ポッキーゲームも、俺みたいな冴えないやつがやるよりも
いいな(笑)
はっはっはー
俺ってこんなかで浮いてるよな。
一人だけ冴えないしな(笑)(笑)(笑)
キスするか?するか?するか?ニヤニヤ(笑)
ていうか、それも動画に撮る祐叶。
お前は、勇者だ。
どうせ、それを編集して逆光とかのやつやったりして
画像作ったり写真にしたりして売るんだろ。
本当、商売にしか目がねぇやつだな……(笑)
あ、折やがった。
くっそ(笑)
第4回戦。
そろそろ、いんじゃね?ね?ね?
おうふっ……
1番。指名されやすいな……。
「王様だーれっ!?」
「あ、妾じゃ。」
緋弾燐か。
あいつ、どんな命令するんだろうか?
特に欲の無さそうな奴だから
命令することが全く思い浮かばない。
「5番は、6番のほっぺに落書きだな。
何書いてもいいぞ」
そう来たか。
まあ、俺じゃないからいいか。
そして気になる5番と6番は誰だ。
名乗り出やがれ(笑)
六番はおそらく嫌だろうけどな。
「あ、俺6番です……」「私5番だよ。」
はい、晃理、おっつー
夕衣に落書きされんのな(笑)
乙すぎるんだけど(笑)
「んー、じゃー!キスマーク書いてあげる!」
「ぶふっっっっ……」
その場にいたみんな吹いただろう。
いきなり、キスマを、ほっぺに書こうとか言い出すなや
心臓にめっちゃ悪いわ(笑)
てゆか、みんなの反応無視で
もう書き始めてるし。
酔っぱらいパワースゲェー。
あんな風に、なりたいとは思わないけど
尊敬はするな(笑)
第5回戦
そろそろ?そろそろ?俺に来たか?きた?きたか?
そおっと、手を開いてみる。
はーい、了解です。3番ねー。
はい、王様は だーれだぁあ?
「王様だーれだっ!?!」
もう、この際誰でも良くやってきたわ(笑)
どーせ、ろくな命令はないだろう。
まあ、それが楽しいけどな。
「ぁあ、私だ。」
海結か。
まあ、今は落ち着いたから
大丈夫だとは思うけど……危ない命令しなければいいが。
「全員腕立て10回」
はい、きたよー
番号無視する、たまにいる王様。
まあ、楽勝だけどな。
サバゲ部なめんじゃねぇぞっての。
はい、次ー。俺が王様っ!きたー!!!!
どーせなら、緋弾燐と遥太をいじめてやりたいな。
碧にLINEできいてみるか。
『緋弾燐と遥太の番号何?』
既読つくのはやっ!
もしかして、予想してたか?
『架奈は、2番。遥太が、6番ですよーっ!』
『りょーかい。』
「んじゃ、2番と6番は明日の朝まで
手錠でつながれる。2番と6番だれー?」
もちろん、緋弾燐と遥太だった。
フッ、これは面白いな。
てことで、本物に近い手錠で、ふたりを繋ぐ。
鍵がないと開けれない仕様だよ☆
親父は警察官であり、日曜大工だったからな……。
まあまあ、そんな親父から育てば
俺もこんなになって当然だと思うことにしておこう。
自分では良く分からないがドSって言われる☆
まあ、ドMって言われるよりはマシだ。
「な、なんか……妾に当たりすぎではないか?」
「俺もだよ……しかも、架奈とだし……
仕組まれてるんじゃ……」
ふっふっふっ
仕組まれてるんだなー☆
2人とも碧のことは、確信犯と分かっても
俺と祐叶のは、祐叶は、本当にマグレだが
マグレとおもうしかないだろう。
まあ、さすがにバレたかな?(笑)
「まあ、そういう事もあるだろうよ。」
俺も一応海結の兄貴だから、
演技は少しくらいできるぞ!!
「はい、次ー!」
ちょっと、張り上げた声。
海結……あ、そうか…
忘れてたけどコイツも、遥太のこと好きだったよな……。
「王様だーれだ!?」
俺は、今回は6番。
王様に手を挙げたのは、姫雪。
「6番は、2番の人とジャンケンする。
負けた方は、ほっぺに落書きされる!」
6番と2番。
俺と誰?
「2番は、俺だぞ☆6番だれだー?」
うっわ……一番最悪なやつ……
祐叶とかぁあ!!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……
「あ、お前か☆柳緋♡」
「最初はグー ジャンケンポン」
ふてぶてしくジャンケン開始。
グーVSチョキ。
「うぉぁぁぁぁぁぁあああぁあ!嫌だぁぉ!!
やめろ、祐叶ぉおおおぉおお!!!」
負けました(笑)
祐叶は、ほっぺって言われたのに
体中を巡らせるようにしてマッキーペンをクルクルする。
「好きだから……ここに……
ハート書いちゃお☆」
うぉっふっ……
て、そこ!!?
「ばかっ、ちょっ……そっちは!!」
そこは、この前転んで怪我したところぉお!!!
ひっ……いっつつぅ……
「っひぅ……ったた……」
どうしてこうなったんだよぉ!
ほっぺって……怪我のとこに触れるように
書かなくても!!
うぁあ……
「ぷっ……可愛いなぁ、柳緋は(笑)」
馬鹿にされたー、はい、馬鹿にされたー
もう嫌だわ、これは……。
でも、とりあえず
全員王様になるまでやるとか言ってるし……
その時に痛い目見ろや、祐叶ぉ!
と、その後も色々やり
緋弾燐と遥太があたることもなく
海結と遥太の組み合わせも、一度もなかった。
俺と碧という組み合わせも残念ながらなく…
ていうか、途中から
緋弾燐と遥太のことしか考えてなかったな…(笑)
もちろん朝まで寝ずにやるというのは無理があったので
卒アルを見てから、寝ることにした。
結局、3時頃に寝たのだが……
緋弾燐と遥太は、さぞ寝づらかったことだろう。
一番最初に起きてしまった俺は
皆の寝相を見て、吹いたからな。
雑魚寝したからか、恐ろしいわ、こりゃ(笑)
緋弾燐と遥太に関しては面白い事になってたから
写真撮っておいてあげた(笑)
「さて…飯作っとくかな……」
皆が爆睡している間に飯作ってシャワー浴びてこよう。
昨日は、そのまま遊んじまって
シャワー浴びれなかったからな…。
「汗くさ……(笑)」
さっさと作っちまおう。
どうせみんな朝は食えないだろうし
スクランブルエッグとかそんなんでいいだろう。
短時間で作れるしな。
「さて……できたし、風呂はい…」
ん?足元に手紙が落ちていた。
………………ぁあ!!!
昨日みんなで見ようと思って持ってきたやつ!!
忘れてた…。
しかし、封が空いたあとがあるな。
誰かが見たのか…?
どんな内容なんだ……
カサッ
手紙を開いて読むことにしてみた。
丸っこい女の子らしい字で綴られている。
『ぁナょたが好≠
付≠合っτ谷欠Uレlで£
ぉ返事まっτま£
』
ギャルかよ…。
読みづらいってか読めねぇよ…。
全然分かんねー(笑)
まあいいや、風呂入ってこよ。
シャワーを浴びながらさっきの文字を考えた。
マジであれ、なんて読むんだ。
普通の字すくねぇし、あれでよく読めるよ、ギャル様。
「ギャルねぇ……ギャル……
誰かギャルがいるなら解読してもらうか……」
あ、そいやぁ夕衣って元ギャルだったよな?
後で読んでもらおう。
多分もらったときの俺も読めなかったから
無視したんだろうな(笑)
ふぅ……
それにしても、全くわかんねぇな……
ていうか、俺は海結に幸せになって欲しいのに……。
なのに、二人に協力しちまっていいのか……?
海結のことを遥太も見ていて照れていた。
まてよ……緋弾燐はどうなんだよ……?
今までの流れを見れば
海結と遥太が結ばれるのが
1番2人の気持ちが尊重されてるんじゃねえのか?
緋弾燐の気持ちがわかんねぇ……。
ていうか待てよ……
俺って、現状ちゃんと把握してんのか?
今ってどういう風になってんだよ……。
え、こういう時ってどうすればいいんだ……?
「もういいや…とりあえず…出よう」
はぁ……もう全然わからん……
俺なんて今まで本当に仲いいのなんて
祐叶と夕衣くらいだ。
ん……?
俺って友達すく……
やめた。
俺の心が折れる。
部活も違うし、祐叶の友達も入れていいという形でなら
たくさん含まれるのだろう
でも……うわぁ……。
まだ濡れた髪の毛をタオルで拭きながら
皆の寝ている部屋に戻る。
眠る緋弾燐の顔を見て、考える。
寝てればガキみたいだな……。
人形みたいに整ってるし
本当、俺みたいな凡人とは違う。
「さぁ……そろそろやるかな」
いつも海結を起こす時のやり方だ。
これなら、誰でも起きるだろう。
海結が起きるというほどのことなんだからな。
俺が常に持っているは、改造したエアガンなんだよ。
さて、俺は耳栓とサングラスを。
カチッ
ドォオオォオオオオオォオオオン!!!
豪快で壮絶的な音は、閃光のように早く眩く光る光に
少し遅れて鳴った。
時差などほぼないけどな。
これは、ご近所さんも起きれるとのことで
6時きっかりに撃つことにしているのだ。
「目がぁぁぁぁぁあぁぁあ!!
耳がぁぁぁぁぁあぁぁあ!!」
はい、御決まりの展開ご苦労さんだね。
海結は、起きる時にいつもこれ言うしな。
他の奴らも悶えてやがる。
慣れてても、これはきついからな。
こんなもの生み出した俺は、すごいだろ?
まあ、頭だけはいいからな、頭だけ(笑)
「おはよう、みんな。
飯できてるから、顔洗って来い。」
これは、楽しい。
ん?まだ寝てるやつが……。
碧っ!?!
まだ寝てんの?え?何者?え?え?え?
「先輩殿、碧は音や光じゃ起きないぞ。」
緋弾燐か……。
マジでかよ、これで起きないやつ初めてだぞ。
碧ってどんだけ眠り深いんだよ。
ったく……。
「どうにかして起こしとくから顔洗って飯食っとけ。
台所にもう作ってあるから。
海結は、ちゃんと案内してやれよ。」
俺のお兄ちゃん気質は家だと勝手に発動してしまうらしい。
仕切りをしてしまうのは、いいことかわからないな。
さて、碧をどうやって起こすか……。
か、可愛い……可愛い……
可愛いってのは、正義だよな。
「なぁ、先輩殿。手錠外して欲しいんだが……。」
「頼みます、先輩。」
緋弾燐と遥太だった。
ぁあ、手錠。忘れてたな。
仕方ないから外してやるかな……。
「ちょっと待ってろ。」
ポケットの中に手を突っ込む。
あ、鍵、さっきのズボンの中だわ。
取りに行くか……。
「んじゃ、外すぞー」
早くしろ早くしろと
二人の目が痛いです。そんなに僕を責めないで(笑)
さて、外れた。
「開放感を得られた……。 全く…。」
「あ〜、腕痛かった……」
本当、お疲れっす(笑)
しかし、嬉しくはなかったのかなー……?
さて、碧を起こすの忘れてた。
「碧、起きろ、朝だぞ。」
ユサユサと揺らしても微動だにしない。
なんて強者だ……。
てことで、氷の登場☆
首元に氷を当ててやる。
………………ピクッ
お、変化あり。
「んぅ……冷たい……ぁう…?へんぱい…?おはよおございま……
ふぉええぇえ!?!!」
おっ、可愛い反応見せてくれたな。
マジで彼女にしたい。
「お兄ちゃん、ご飯食べていい?」
もうみんな洗い終わったのか。
ったく…
こいつら、今日休みだからってぐーたらしすぎ。
まあ、姫雪は先に起きてて
生徒会の仕事あるからって帰ったけどな(笑)
夕衣も皆が起きる前頃に酔が覚めて帰ったしなー。
こいつら、意外とぐーたらってのが分かったよ、今日で。
「いいぞ」
碧が顔を洗ったので
みんなで一緒に食べた。
いつもは、二人なのにこうも大人数だと
少し違和感があるし落ち着かない。
しかも、ほとんどが年下……。
祐叶と俺だけがこの場で年上となっているのだ。
ァあ、なんだかんだでドタバタしてて
まだ海結の学年の件話してなかった。
まあ、それは最後でいっか。
うまく行ってからな。
「じゃ、今日は皆でゲーセンいく!」
海結ちゃん、何勝手に決めてんのかな。
そして、賛成してんな、アホどもが。
まあ、たまの息抜きにはいいか。
ということで、現在に至る。
近くのゲームセンターに入り込みゲームしまくる。
ぶっちゃけスゲェ目立ってるけど気にしない。
「さぁ……じゃ、次は……」
ドンッ
「ってぇなぁ、どこ見てんの?」
おうふ、テンプレきたよ。
不良に絡まれちゃってるよ。
相手は俺と同じか年上くらいか……。
制服…?あれは……ガラが悪いって有名な西宮高校……。
でも、サバイバルゲーム部があって
結構強いとか……。
でも、あれが反則使って勝ってるってことは
俺にはわかる……。
しかも、絡まれてる奴らあの三人じゃねえかよ……。
晃理と海結と祐叶みたいに、俺らといないから…。
ったく……。
ん?遥太が二人かばって前に出た。
待てよ?これ、緋弾燐の気持ち知るいい機会になるんじゃ…
マジで緊急になったらエアガン出すかな。
「ったく、調子乗ってんな!」
あ、もう緊急事態来た!?
遥太殴られたしっ……
これで、緋弾燐が動かなかったら撃つか……。
なんて考えてる内に緋弾燐は既に動いていた。
その速さゆえか
緋弾燐の目からカラーコンタクトが落ちた。
緋弾燐は、相手を思いっきりぶん殴った。
大柄な相手だったが容易に吹っ飛ばしたのは驚いた。
そう、相手が四人いるにも関わらず
殴って全員吹っ飛ばしたのだ。
「私の……大事な友達傷つけていいと思ってんの?
やっていいことと悪いことあるだろうが。
私を怒らせるとか何なの?
お前らも常にエアガン持ってるらしいな。
見りゃ、わかるよ。
明日、午前10時。鳳花学園の門前に来いや。
しばき倒す。
サバイバルゲームで、勝負だ。」
さらに驚いた。
今まででもキツイ目つきで
鋭かったのに、
それよりも鋭く射抜くような瞳だった。
そして、瞳の色が赤かった。
極希にいるらしい。
遺伝子レベルで瞳の色が違う人が。
そして、緋弾燐の喋り方がいつもと違った。
ホンキでキレているらしい。
今回の言葉で確信した。
緋弾燐は、『友達』として遥太を見ていて
大事にしているらしい。
「ほぉ、挑んじゃうんだ、可愛い子ちゃん。
いいよ、受けて立つ。
後悔するのは、お前らだからな。」
笑っていった四人組の西宮高校の奴らに
緋弾燐は、ブチギレていた。
「とりあえず、家に帰って作戦会議するぞ。
祐叶、相手の情報集めといてくれ。」
「了解」の声を聞き、
とりあえず家に帰った。
相手の態度にムカついたりイラついていたのは
どうやら俺を含めて皆だったようだ。
遥太に関しては我慢してたのに
殴られて、それもそれでキレていた。
とにかく、西宮高校の奴らは
俺らにとって敵でしかなくなって
マジでぶちのめしたい相手になっていた。
「んじゃ、会議な。
多分、祐叶が1時間後くらいには
相手の情報まとめて持ってきてくれるから
それまでは誰が出るかとか
何をするかとか決めるか。」
相手は四人だ。
それに場所の確保も必要になる。
やる事は沢山あった。
相手はおそらくこんな会議などせず遊んでいるだろう。
その間にでも俺らは作戦を練りに練っていくしかない。
「私は、この中でなら出れるやつは決まってると思うが?」
まあ、それもそうだ。
俺以外は、全員年下ってことだが
そのメンバーが一番行ける気がする。
「俺と先輩と架奈と晃理君だね。」
遥太が言葉にした。その通りだ。
他にまともに扱えるやつはいない。
メンバーがあまりにも早く決まり祐叶を待つ時間は
とても長くなった。
作戦を立てるには相手の行動を知るべしだと、
誰かが言ってた気がする。
玄関で鈴が鳴り、祐叶が来たことが知らされた。
さあ……本格的に作戦会議だ。




