04.旅行行きが決まって嬉しい。〈璃音〉
朝、宰と一緒に登校して来た私は、校門で柚梨を見つけたので声を掛けます。
「おはよ、柚梨」
「おはよー璃音。愛してるー」
柚梨、君は朝っぱらから何言っているのでしょう。
「おーい皆ー」
「あ、裕樹!」
柚梨は裕樹を見つけると駆け寄っていった。
「お熱いことで」
「見てらんないわ」
私と宰は呆れた顔で2人を見、校舎へと入っていった。
私達は裕樹とは別のクラスだし、
まだ『おはよう』とさえ言ってないので、昇降口で2人を待つことにしました。
そして昇降口になだれ込む人の波に飲まれていく2人を発見しました。
弘樹は190近く身長があるのでとても目立ちます。
バスケをやっているらしいです。
まだ試合がないので私は見に行ったことがないけれど、
柚梨は体育館での練習を見に行ったそうです。
ちなみに柚梨は家庭科部。たまに作ったものをもらいます。
私は悩める男子&女子の女子対策部。部長。
痛い子ではないのでご注意を。
この学校は頭が良く、顔が良い男子が多めで、男子部員はとても多い。
この部を立ち上げたのは、宰が受けた相談が切欠。
だからか宰もはいっている。副部長をやっている。
女子部員もいて、入部理由が休日彼氏と一緒にいるとき、
嫉妬深い視線を感じたりして怖い。なんとかしたい。というものでした。
さすがにこれには呆れた。休日って……ストーカー?
時には脅迫状まで送られるらしい。可哀想過ぎる。
宰はさっき言ったとおり、
悩める男子、女子の女子対策部に入っていて副部長をやっています。
「裕樹、おはよ」
「おはよ。璃音ちゃん、宰」
「はよ」
「次は昼休みに、屋上で」
私達3人は裕樹と分かれて自分のクラス1-5へと向かいました。
授業はつまらず1時間目途中から寝てしまいました。
起こされたのは昼休み開始直後。
「起きろリオ。弁当食い逃すぞ」
「え?!」
「璃音はご飯のことになると凄いよね」
「そう?」
「実際そうだろ」
言われてみれば……
「屋上で飯食うぞ」
屋上に向かった私達は、柚梨と裕樹に泊りがけの旅行のことを話す。
「行きたい!!ていうか行く!」
柚梨は大きな瞳をキラキラさせて行きたいって訴える。
「俺も行く~」
裕樹も行く気になったみたい。
「じゃあ決まりな」
「やった!」
「いつにする?」
「5月○○日あたりに……」
「そうだな」
こんな感じでデジャウ二ーランドに行くことが決定しました。