表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/41

第三十五話

「何なんですか、これは」


「見ての通り、穴だ」


「穴って、何に使うんですか。いや、本物なんですか?」


「もちろん、本物だ。何に使うかは順を追って説明しよう」


「しょうがないですね。聞けばいいんでしょ、聞けば」


響助は投げやりに答えた。


「素直になってくれて、助かる。説明は一回しかしないから、よーく聞いてくれ。いいか、まず私達は地球人じゃないんだ。アコーストという惑星から来たアコースト人なんだ」


「じゃあ宇宙人ということなんですか?」


「ちょっと違うな。アコーストはこの時空世界には無い。別の時空世界にあってな。所謂、パラレルワールドでの地球の別の姿なんだ。だから、我々と地球人は同じ人型で、似たような文化を持っているのさ」


「ちょっと待ってください。最初から意味不明ですよ!アコーストとかパラレルワールドとか、いきなりそんなこと言われても信じろって言うほうが無理ですよ」


「信じろ。何よりその耳鳴りが一番の証拠なんだ。昨日、お前と京香キスしたろ?そのせいなんだ、耳鳴り」


響助は愕然としていた。



「なんでそのことを知ってるんですか!」


「私にキスしろって指示したのがお姉ちゃんだからね。知ってて当然よ。そして、いい加減認めたらどうなの?全て本当のことよ」


京香が冷静に言う。


「今まで言っていたことは、全て本当のこと?嘘だろ…」


「当然、全て本当のことだ。アコーストも、地球の危機も」


「はあ。どうぞ、説明を続けてください」


響助は溜め息を吐いた。


「よかった。少しは信じる気になっているな、よしよし。それでは説明を続ける。アコーストにはスフィア・ド・エルシエールという冷酷な女帝がいてな、そいつが地球を狙っているんだ」


「地球征服を狙う悪党ですか。なんか、すごく古風ですね。にわかには信じられませんが、本当なんですよね?」


「ああ、その通り、これは本当の話だ。あいつらの力なら、地球など簡単に征服できるだろうな。しかし、それに対抗するために京香と音無、お前達の力が必要なんだ」


「俺と京香さんの力が?」


「京香でいいって言ったじゃない、ったく」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ