表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/41

第三十話

スフィア・ド・エルシエールは勝ち誇った様な顔で青い球体を眺めていた。スフィアのもとには三人の影が集まっていた。


「ついにこの星が私の物になるときが来たわ。そうなんでしょ、ウィーン?」


「はい、ようやくローレライの『心臓』になりうる人間を見つけました」


ウィーンが答える。


「そして、簡易型転送装置の最終調整も終了しました。」


スフィアはニヤリと笑うと、ゲドールに問うた。


「どうだ、ゲドール。準備はいいか?」


「ついに俺の出番ですね!当然、準備も何から何まで整っております」


「そうか、それは頼もしいな」


「はい。全てお任せ下さい、このゲドール・マータに」


ゲドールは急に真剣な顔つきになり答えた。


「そして、ライラ。どうだ調子は?」


「はい、私もラプソディーヴァも共に良好であります」


「ライラ、お前には向こう側への道が開かれたらすぐに、あの島に跳んでほしい」


「はっ、あの島とは?」


「ローレライの眠っている小さな島さ。あそこにはレジスタンスの奴らがいるんだ」


「レジスタンス!そうでしたね、一緒に跳びましたね」


「だから、ライラ。お前にはレジスタンスを潰しに行ってもらいたい。できるか?」


「もちろん、スフィア様のためならば」


「うん、三人ともいい返事だ。それでは始めようか、私のための調律を!」


「はっ」


スフィアの呼び掛けに応じる三人。


「それでは転送準備に取り掛かりたいと思います。ゲドール、これだ」


ウィーンがそう言うと、人一人入れそうなカプセルが現れた。


「これに乗ればいいのか?」


ゲドールがカプセルに乗り込む。


「そうだ。では早速、転送を始める」


ゲドールがカプセルに乗り込んだのを確認すると、ウィーンは音叉を取り出し大きく振った。するとカプセルが振動を始め、あっという間に消えてなくなった。


「転送完了です」


「それで『心臓』はどうなっている?」


「そちらのほうはこちらをご覧下さい」


女神の目には、小柄な少女の姿が映っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ