第二十話
「いよいよ、明日がやってくる。皆、準備はいいか?」
一人の女性が問うた。
「もちろんっすよ。音叉の準備はできてまーす」
少女の軽い返事が返ってくる。
「艦内は少々古かったので新調しましたが、大丈夫かなあ」
男が心配そうに返事をする。
「はい、侵入ルートから、脱出ルートまで、異常はございません」
女性の丁寧な返事が返ってくる。
「私の方もいいわ」
と、同時に乱暴な少女の返事も返ってくる。
「薬と治療室の方も準備できています」
口々に返事が返ってくる。
「いよいよ明日、我々レジスタンス−サウンド・オブ・アマテラスが再び旗を上げ、この母艦メテオ=ノームの再起動を始める。恐らく敵は、近々攻めてくるだろうからな。モニターを」
「はい」
モニターが世界各国の首都を映し出す。その上には巨大な眼の様なモノが浮いている。
「ここ数日、奴らの活動が活発になってきてな。世界各国の都市部上空に、この巨大なモノが配置された。そして、一人あちら側から、こちら側の世界にやってきたらしい」
艦内がざわつく。
「さらに悪いことにどこにいるかわからなくなった。だが、目的はわかっているんだよな?」
「はい。恐らく狙いは女神像−ローレライの起動です」
モニターに巨大な女神像が映し出される。
あの像だ。
「あの巨大な目玉はローレライとリンクしているらしく、ローレライが起動すると同時に、一斉に起動し、都市部を攻撃すると思われます」
女性オペレーターが冷静に対応する。
「だから、その前にローレライを破壊する!本来ならメテオ=ノームで攻撃したいところだが、ここに来た衝撃で主砲の調子が悪い。よって、シンフォルニアスを使い、ローレライを破壊する!」
「シンフォルニアスを?またまた、ご冗談を!」
一人の男が軽口を叩く。
「冗談ではない、本気だ。モニター」
「はい」
モニターには音無響助が映し出されていた。