第十六話
日比木京香が目の前にいる。信じられなかった。あの便せんの主が彼女だなんて。
「来てくれたのね、響助」
「遅くなってすいませんでした、日比木さん」
「あはは、いいのよ。だってお姉ちゃんのせいでしょ?それと、私のことは京香でいいわよ。これから私達は、パートナーになるんだから」
パートナー?まさか、これってついに?
「これから言うことを真剣にあなたに聞いてほしいの」
「え・・・、はい」
自然と胸が高鳴る。これが恋の告白ってやつなのか!
「私と・・・」
「はい」
「私と一緒に・・・」
「はい」
「私と一緒にね・・・」
「はい」
ああ、これで寂しい独り身生活ともおさらばというわけだ。
グッバイ、独り身。こんにちは、リア充生活。
京香は息を吸い、声を整えるとよく澄んだ声で言った。
「私と一緒に地球のために戦って欲しいの!」
はっきりとした声でよく響いた。
「はい」
ん、地球のために戦う?
「よかったー!響助ならきっと、いいって言ってくれると信じてたわ」
「って、ええー!言ってることの意味がわからないんですけど!」
「大丈夫よ、それは後々きちんと説明するから。それと」
京香の顔が自分の顔に近づいてくる。
そして、お互いの唇が重なり合った。
それは一瞬のことであった。
「私、初めてだったの。きちんと責任取ってよね」
京香はそう言うと、走っていってしまった。
俺だって初めてだよ。
いきなり呼び出されて、恋の告白かと思っていたら、すごく電波な告白をされた。
そして、極めつけにはいきなりキスをされた。
ああ、本当に今日はおかしな一日だ。