表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/41

第十五話

心の準備はできていない。人という字を掌に三回書いて飲み込む。


もちろん味はしない。


いつもの廊下でない気がした。一歩一歩、足を進めていく。刻一刻と、運命の時は近づいている。心臓の鼓動がつよくなっていく。


どくん、どくん。どくん、どくん!


「おい、響助。まだいたのか」


「うわっ、先生!驚かさないでくださいよ」


日比木舞がいた。


「別に驚かすようなことは何もしていないのだがな」

「先生、何しに来たんです。こんな時間に」


「私は音楽室の鍵を閉めに行くところだ」


ああ、なるほどと思う。


「それより、お前やっぱり変だぞ?具合でも悪いのか?」


舞はそう言うと響助の額に手を伸ばした。


「熱は・・・、少し熱いな」


「だ、大丈夫ですって」


響助はその手を払いのける。


「そうか?風邪だったら早く治しに行けよ?」


舞は響助を訝しげに見て言う。


「はい、ありがとうございます。心配してくれて」


「そりゃあ、一応教師だからね。おっと、こんな時間か。急がなければ、お前も早く帰れよ?じゃあな」


舞はさっさと廊下を進んでいってしまった。


遅くなったのは、あんたのせいだろと思う。


しかし、舞のおかげか急に心が楽になり足取りが軽くなった。先程とは違う。いつもの廊下に戻って来たみたいだ。そして、下駄箱に着き、靴を履き替える。



いよいよだ。



そして、運命の場所、体育館に着いた。


もう一度、人という字を掌に三回書いて飲み込む。


やはり味はしない。が、少し心が軽くなった気がした。


そして、体育館裏に進んだ。



そこには日比木京香がいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ