表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十五夜  作者: 外天ハク
1/1

十五夜

単なる十五夜も見方を変えれば・・・

すまん、今日は、遠慮しとくわ


いつもは断らない仕事仲間の呑みの誘いを


今日だけは断り家路についた


朝、家を出る時に約束したんだ二人の子供達と


お父さん今日は早く帰ってきてね  


幼い息子と娘の弾ける笑顔が脳裏に蘇る


月見だんごを前に一緒に月を見上げる


たったそれだけのイベントも大切な家族が一緒なら


とても愛おしく思えてくる



家のドアを開けると子供達が朝と変わらない笑顔で


出迎えてくれた


お父さん早く早く


小さな手で背広の裾を引っ張り和室へ誘導される


準備は万端だった。月見だんご、ススキが指された花瓶


4枚の座布団が俺達を待っていた


夕御飯あとで良い?


妻が飲み物を手に仲間に加わった


子供達と並び見上げた夜空には雲1つない中に浮かぶ満月が


俺達を迎えてくれた


月の光が子供達の顔を優しく照らしてくれていた


その瞳に写り込む満月もまた綺麗だった


ふと妻の方へ振り返ると


まるで3人の子供を優しく見守る母親そのものな笑みを浮かべていた


この特別な十五夜をあと何回送る事ができるのだろうか


子供達こそ成長し変わっていくかもしれない


でも変わらないモノこそ大切にしていかなければと


熱い想いがこみ上げて来た特別な十五夜になったのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ