(99)画面の向こうの貴方へ
僕はこれまで感心していた。
もうすぐ地球が終わるかもしれないのに
世の中は通常通りでは無いはずなのに
ある程度秩序を保っていたからだ。
だけど、鉄板が日本上空に出現してから
太陽の光がなくなった。
それによる影響は大きくて
街の灯りが消えてしまった。
東京の歓楽街は荒れ果てていて真っ暗だ。
どうすればいいのか
悩んでいるうちに1日は経過していた。
椎葉さんに会えないまま
結局僕は途方に暮れている。
とりあえず僕は情報を得る為に
避難場所に向かう。
仮設の電源でテレビが映っていた。
数あったチャンネルも力尽きたのか
国営の放送だけが、連日情報を
伝えていた。
そして僕は数日ぶりに
その姿をテレビ越しに見る事になる。
ー〝えー、宇宙人を語る者が再びスタジオに入り、中継を繋いでおります〟ー
小雨さんの姿をした宇宙人が
再び現れた。
ー〝さて、期日まで2週間を切りました。地球の皆様からの回答は頂けておりません。これは忠告です。私は地球人になりすまして生きてきました。太陽が無ければヒトの暮らしは破綻します。期限はあるものの、早めの返〟ー
パン。
テレビに映ったその映像に
僕は思わず
「えっ」
なんて声を出していた。
小雨さんの姿をした
別の宇宙人は膨れ上がり
そして、バラバラに裁断された。
あの日も、あの日も
宇宙人を殺す時のあのやり方。
「椎葉さん!」
そうすると今度は
椎葉さんの姿がテレビ画面に映る。
ー〝ミーは破壊の神〟ー
ー〝今ので宇宙人は全員倒したの〟ー
そのセリフは
テレビの向こうの人間に言ってるみたいだけど
椎葉さんは僕に向けて言ってるような
そんな、気がした。
テレビに映っていた宇宙人を破壊。
椎葉さんの元々の目的が達成された。
ー〝地球人に告ぐの〟ー
え?
急に演説みたいな事を言い出す椎葉さん。
ー〝あの鉄板はミーが用意したものじゃ無いし、ミーの力があれば、容易に破壊は出来るの〟ー
ー〝でも、それはしないの。ミーはあの鉄板を地球に落とすの〟ー
ー〝ミーは破壊の神〟ー
ー〝ミーは宇宙人を破壊し、そして、地球を破壊するの〟ー
えっ!?




