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57/119

(57)モノローグ



それは当たり前のように

やってきた現実だった。


椎葉しいは体調不良で

学校へ来れないのだと

朝のホームルームで

担当の教師が伝えた。


それは椎葉さんが学校に来なくなって

1週間後の事だった。


あの日、九段下を破壊しようとして

失敗してから1週間が経過していた。


あの日以来、下部楽風馬は僕に接触を

してこない。


いつものように授業を受け

部活に行かずに帰る。


由依はたまに話しかけてくれるけれど

恋愛的な何かは放火犯撃退後

めっきりと減った。



変わったことといえば

僕に対するクラスの風当たりが

強くなったということ。

転校初日に戻った気分だった。


ああ、これが普通か。

僕の世界ってそうだったよな。


ほんのちょっとの間の

ちょっとした非日常だったんだ。


椎葉しいに出会って

宇宙人を破壊する事になって

力を貰って。


小雨さんと風馬の関係を打ち破るべく

恋愛的に何かしようと頑張ったけれど

無駄だったな。


僕の人生は親によって

破壊されたも同然だ。


その親を可笑しくしたのは

新興宗教の教祖であり、

小雨さんだった。


その事実が分かったところで

結局、僕は何も出来なかったんだ。



僕の退屈な日常は

中学三年生になっても続いた。


椎葉さんと出会う前に

巻き戻ってしまったようなその日常は

全くもってつまらなかった。


後ろ指さされて、陰口を言われた。


僕はただ、義務教育だから

学校に通い続けた。


義務だから、皆んなと同じ生活を

辛うじて送る事が出来るんだ。

だから、必死に通った。


何の変化も無く

楽しくなることの無い学校生活を

続けたんだ。


途中から、それが終わることを

願ってしまっていた。

卒業式までは指折り数えた。



早く来ないかなって、



透明教は僕に接触を図ることは

なくなった。

風馬と小雨さんとは

ほぼ会話をしていない。


風馬の言う、普通の生活がこれなら

僕はそれを続けるしか無い。

破壊神はいない。


気が付けば、卒業していて

僕は高校へは進学しなかった。



再び椎葉さんに出会うのは

ここから少し先の話だ。




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