(47)神様の考える通り
夜。
面会時間を過ぎた僕の前に
現れたのは、破壊神。
椎葉しい。
僕はベッドに寝たまま。
僕の足元に椎葉さんがいる。
「ゆー、災難だったね。学校は大騒ぎだよ」
「どうせまた悪い噂が立ってるんだろ」
「由依が必死にゆーのイメージアップしてるよ」
「はは、なんだよそれ」
放火犯に馬乗りされた僕は。
手をグーからパーにした。
それは爆散の力。
僕はあの男が持っていた
ジッポライターを爆発させたのだ。
男は怪我を負った。
大火傷だと言う。
放火犯が所持したライターが
不明の爆発。
放火犯に報い!そんなネット記事が
飛び回っていた。
僕は、あの男自身を破壊せずに
事を終わらせる事が出来た。
僕なりの解決方法。
男の命までは、奪わなかった。
罪悪感は途中から、正義感に変わっていて
僕は自分を誇らしく思っていた。
それなのに。
ー〝中学校教員細断殺人事件〟ー
由依から聞いた話。
ニキータが死んだ。
「椎葉さんが、ニキータをやったの?」
「そうだね」
あっさりとその答えが返ってくる。
「なんでだよ」
「宇宙人だから」
「国北先生は・・・優しかったんだ」
「優しい宇宙人だったってことか?」
「神様には分からないよな。そんな事」
「分からないのさ」
「だよな」
話しても無駄だ。
僕は今、とてつもなく
目の前のコイツが憎い。
宇宙人だろうがなんだろうが
僕達と同じ姿をしている。
それを殺したんだ。
国北は僕と適切な距離を保っていた
優しい人だったんだ。
きっと僕だけじゃない
学校のみんなが彼を好きだった。
僕は退屈な日が終わる事を
望んでいたけれど
こんな日が来る事は
望んでいない。
涙が溢れてきた。
「ゆー、どうして泣いてるのさ」
「お前には分からないよ」
「みーは、間違ってたのか?」
コイツの目的は
宇宙人の破壊。
きっと、彼女は彼女に与えられた
神としての使命を果たしているに
過ぎない。
でも僕の目線からすれば
こんなやつ、神様じゃない。
破壊神の行動が間違ってた?
「自分で考えろよ」
僕はそう答えるしか、無かった。




