(34)多数決で決まる事
春テスト2日目。
僕の頭には
テストの内容なんて
入っていなかった。
この前の椎葉さんの話が
頭を巡っている。
椎葉さんは珍しく僕に
宇宙人と地球人の話をしてくれた。
ー〝この地球には2種類の人間がいるのさ〟ー
椎葉さんは静かに語り始めた。
純粋な地球人。
そして、宇宙からやってきた宇宙人。
それは僕のよく分からない
世界観、大きすぎる話で困惑する。
ー〝地球って、隕石がぶつかりあって出来たの〟ー
ー〝あっ!それはテレビで見たことある!〟ー
ー〝その時に誕生した生物のその先が、みーが破壊したい宇宙人〟ー
それはテレビで見た。
って、え?それが宇宙人!?
ー〝時が少しずれたある日・・・恐竜が死んだ原因となった隕石が落ちた時・・・〟ー
恐竜は隕石で死んだって。
それもテレビで見た。
ー〝その隕石に、別の星からの生命の細胞が付着していて、成長した。それが地球人。ゆー達、大多数の人間〟ー
それが椎葉さんの説明だった。
真偽は定かではない。
ー〝ちょっと待って?それなら、先に地球にいたのは、小雨さんみたいな人たちって事?〟ー
ー〝そうなるのさ〟ー
ん?
それってつまり、僕らが宇宙人なのでは?
という質問を投げかけた。
ー〝ヒトとしての形になったのは、ゆー達。そして数を増やしたのもゆー達。大多数の人間、それがゆー。だから、地球人〟ー
大多数で決まったって事なのか?
ー〝小雨達は擬態が得意な生物でしかないのさ。一番繁栄したゆー達地球人の真似事をしているだけだの。でも、ここ最近になって、地球を乗っ取ろうとしているのさ〟ー
なるほど?
僕たち地球人。
小雨さんたち宇宙人。
最初にこの地球にいたのは小雨さん達だけど
ヒトの形として繁栄しているのは
僕ら・・・
って・・・
それが分かったところで・・・
ー〝乗っ取ろうとしてるから、破壊するって事?〟ー
ー〝うむ〟ー
うむ。
うむじゃねーし!と思う僕。
ー〝でも、元々いたのは小雨さん達なんだろ?〟ー
僕はなぜか小雨さんの肩を持ってしまった。
自分を否定するわけじゃない。
けど・・・なんだか良い気分じゃない。
ー〝ユーはミシシッピアカミミガメの事、知ってる?〟ー
は?カメ!?
会話は続く。




