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ディストラクション・インベーダー・ラヴコメディ  作者: 大野春
【scene01:破壊神の女の子】
3/119

(3)愛で地球を救う


「みーが破壊神って事、信じてくれる?」

「それ以前に色んなことを理解できない」

さっきまで公園にあった

滑り台が無い。くしゃくしゃにされて

消えたのだ。


この女の子の力で。


「まだ足りないなら、他の何かも壊そうか?」


可愛い顔をしているのに

椎葉さんは凄く怖い事を言っている。


何かを当たり前に壊そうとしている。

別に被害が無かったといえばそれまでだけど…

滑り台だって、あれで遊びたい子がたくさんいるはずだ。

それを意図も容易く壊してしまう、破壊神。


超常現象を目の当たりにした僕は

目の前の女の子が破壊の神である事を

信じるしかなかった・・・




ん・・・という事は。 





「小雨さんが・・・宇宙人?」



クラスメートが宇宙人である事も

信じなければならなかった。



「あの宇宙人は創造神と付き合ってるのさ」



宇宙人が創造神とお付き合いしてる?



って・・・もしかして・・・

もしかしてだけど・・・

僕だって学校の噂は知ってる。

三依小雨さんにつきまとう噂。




「もしかして・・・サッカー部の・・・」



スマホの画面をスワイプし

椎葉さんはその顔を僕に見せてきた。



「そう。コイツは創造の神。宇宙人と付き合ってる」



噂は本当だったのか!?

小雨さんが

サッカー部の先輩と付き合っているという悲しい事実。




「どうした、ゆー?なんか元気なくない?」




別に、なんとも思ってない・・・

好きと言われればそうでもない。

恋愛的にって事はまるでない。

僕はクラスの除け者だから。


でも、悔しい。なんか悔しい。

僕に届く訳がないと思ってたけど。



「べ、別に悔しくない!」

「そんな事、聞いてないけど」


「つーかさぁ、椎葉さん・・・」

僕は嫌気が立っていた。

冗談混じりに、それをお願いしてみたのだった。



「なにさ」



「目的なんだろ?さっさと破壊っちゃってくださいよ。小雨さんと・・・ついでにサッカー部の・・・」



破壊してくれ。あの女と男を。

そうだな!出来れば爆散だ!

ふひひひひ!!!!




「無理」




「へ?」




「無理なのさ。だから相棒を探していた」



「どういう・・・こと?」




「創造神は破壊出来ないのさ」

「出来ない?」

「そして小雨は創造神の力で守られてて、破壊できないのさ」



「は、はぁ・・・」



「創造神と宇宙人が付き合ってる。創造の神は宇宙人にパワーを分け与えているのさ」



「は、はぁ・・・」



「だからお願いなのさ」

「お願い?」

「ゆーが小雨と恋仲になる」

「ん?」

「そうすれば創造神と小雨は破局」

「そうなるね」

「小雨は創造神に守られなくなる」

「なるほど」

「そこでみーがバキュンと宇宙人を破壊」

「ほうほう…」




ええっと・・・

破壊神である椎葉さんが

僕のクラスメートの小雨さんを

破壊しようとしている。


サッカー部の先輩の力で

小雨さんを破壊出来なくて・・・

なんでかといえば

ふたりは付き合ってるから・・・



そして僕が彼女をつまりその・・・



「寝取るって事!?」



「そういう事」

「いや、それはちょっと・・・」




「でも、宇宙人、そのうちこの地球ほしを乗っ取るつもりだよ?」




後から知る事になること。




「は?乗っ取る」





地球の命運は…





「宇宙人に乗っ取られる前にゆーがなんとかするのさ」




僕の恋愛に委ねられていた。



「地球を救えって事?」






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