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44話 ライブ!!!!

今日からまた週一で投稿していきます。

よろしくお願いします。

旭、クロエさん、栞ちゃん、僕の順番で入場となる。これはいつものライブの順番と一緒だ。ぶっちゃけ身バレ対策はメンバーの呼び方を変えたり、衣装を変更したくらいだ。僕たちのことを知っている人たちは身バレしちゃうだろと思っているかもしれないけど、バレない。なぜならば、本物の『クライス』のオマージュと言っておけば全ては解決するからだ。僕たちは本格的に『クライス』のコピバンをしているという設定にしている。だから今回流した入場音も初ライブの時のにしている。初ライブを見て感激してファンになったという設定だ。さて、全員の入場が済んだところで入場音を消して貰う。

入場音が小さくフェードアウトして行く。それに合わせてベースからポォ~ンと高い音を静かに鳴らす。ベースの音が止まった後、ドカーンと内臓に響くドラムが炸裂し、激しめの曲に移動する。


僕はこの瞬間が一番好きである。この"激しさ"を感じ取れる一瞬がだ。長く溜めてもだらけてしまう、短くても焦らす時間が足りなくてダメ。僕たちはみんなこの盛り上げ方が好きだ。だから、バンド結成最初のバンドの方向性を決める会議でみんなの好きなライブシーンを言い合った時に僕と旭とクロエさんはバンドのジャンルこそ違えど同じ感じの盛り上げ方だった。それから栞ちゃんもクロエに説得されて一番最初のバンドで集まった練習はこの盛り上げかたの練習であった。僕はクロエさんにギターを教えてもらっていたから、特にこの盛り上げ方はクロエさんの意向が強い。それも仕方ない、盛り上げ方を熱弁している時は幼少期から栞ちゃんを揶揄うために身につけていた変なイントネーションを忘れるほどの語りであったからだ。そんなクロエさんを見たから、栞ちゃんも納得したのだろう。

そんなこんながあったからこそ僕たちのバンドはここの盛り上げ方をとても大事にしている。ちなみに僕も栞ちゃんもクロエさんのおかげと言うか、せいというか……。


そして、ライブは進んでいく。

◇◇◇

いよいよタク様の登場だ。私、田中すずは感動しています。今登場したのはタク様なんかじゃない。雰囲気はどこか似てるなって思っていた。それでも、今登場したのはタク様ではなく確かに拓朗くんだ。『クライス』のコピーをしているから余計に感じるのか、二人が被って見えてしまう。

これまでのメンバーの登場ソロが終わり拓朗くんのソロが始まる。あぁ、君はとても綺麗に曲を弾くね。この前のギター対決でも感じたけど激しさの中にある優しさというか、本当に音楽が好きなんだなってことが伝わってくる。これは私が拓朗くんのことが好きなのがそう思わせてるのかな?

もう!すず!今は演奏に集中!そのことは考えないってさっき決めたでしょ!

タクさ、、、拓朗くんのソロが終われば始めるのは『クライス』の定番曲たち。今回のライブはあんまり音楽を聞かない人も、盛り上がれる様に人気の曲を披露するのは当たり前のことだ。くぅ〜、でもファンとしてはやっぱり人気曲以外もして欲しいこの気持ち、歯痒い。

ちなみに演奏面で言えば信じられないくらい上手い。ただのコピバンだとは思えないよ。それもただ上手いだけじゃない。どこから聞いても本家の曲にしか聴こえないよ。すごいなぁ〜。

拓朗くんの組んでるコピバンのレベルの高さである。さっきから上手い上手いってずっと思ってるけどこれは本当にあり得ないことなんだよ。

まず今回の主催をしてくれた拓朗くん。彼は決闘勝負で既にその演奏技術を見せてくれた。でも今回はいつもコピーしてる曲だからなのかこの前よりももっともっと上手く聴こえる。

それにリードギターの人、めっちゃクロエに似てる!見た目もそうなんだけど見た目だけじゃなく手演奏の仕方もだ。『クライス』の曲は全部ギターがギュインギュイン鳴っている激しく特徴的なフレーズが多い。リードギターはリズムギターと違って曲のメロディーを弾いたりだとかリズムギターに比べて難しいフレーズを弾くことが多い。リズムギターは簡単なのかって言われるとそうでもないし、『クライス』だとタク様のやってるパートだけどギターを弾きながら歌うのはとても大変なのだ。だからリズムギターより、リードの方が上手いとかはないんだ。

っと、話がずれちゃったけどこの激ムズのフレーズを涼しい顔して弾いてるあの人何者なの!?!?!?

それにあのドラムもすごい!抜群なリズムキープ力に心にずっしり響くバスドラムにあの小さな体から出てるとは思えない迫力のドラムの音量。ベースとドラムだけで始まるタイミングや変な拍で始まるところもバッチリ決めてくる。

ベースもドラムと息ぴったりに演奏していて目立ちはしないが、さりげないタイミングでの支えが聞こえてくる。すごい。私がベースについて詳しくないから深く言えないんだけどこのバンドがここまでうまく聴こえるのには間違いなくこのベースの支えがあるからに違いない!!!!

ホェ〜、ただ放心して、無茶苦茶いろんなこと考えたけど、放心して!ウキウキで私はライブを見ていた。


そしてライブは終盤にすすでいく。




このお話はとても難産でした。産むのに1年以上時間をかけてしましました。

すみません。いや、本当に。申し訳ありません。これからも完結までは必ず更新していきますのでこれまでに閲覧してくれた皆様、これからこの作品に触れる皆様。

よろしくお願いします。

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