39話 僕の外見ってとてもあれでは!?
こんにちは!鈴木拓朗です!
先日、無事バンドメンバーから僕のお友達限定でのライブの開催が決定しました!正直みんな協力してくれるとは思ったけど、結構注意されると思っていた。でも、みんな快く協力をしてくれるみたいで僕はいいメンバーに巡り会えたんだなと改めて認識できたよ。
昨日はバンドでの合わせをして休憩時間はすずさん達のためのライブでのセットリストを決めたりと充実した練習ができた。練習が終わり、帰宅した後は家を出る前に勉強していたところの復習をして寝たのだ。
「おはよう!」
学校に登校し、いつもの席の近くの人たちに挨拶をする。
「おはよう、拓朗くん(拓朗)(鈴木くん)」
今日は少し遅めの登校だったため、すでにみんな登校していたみたいだ。
「今日は拓朗くん遅かったね。何かあったの?」
「うーん、昨日実はバンド練習でさ、遅くまでやってたから寝るのが遅くなっちゃって起きるのも遅くなっちゃったんだ。ちなみに昨日すずさんの言ってたバンドの演奏が見たいっていうの許可取れたからまた日程決まったら教えるよ。」
「本当!?嬉しいよ!なんか無理言っちゃったかな〜って思ってたか良かったよ。楽しみに待ってるね。」
すずさんは本当に喜んでいるみたいだ。
その後は先ほど挨拶してくれた新井さんと、琢磨くんもよければってライブに誘ったのだ。僕の本心としては、すずさんや新井さん、琢磨くんには僕たちがコピバンじゃなくて本物だっていうことを伝えたいなと思っている。でも、秘密っていうのはたとえどんなに仲のいい人や、信じている人に漏らしてしまうと出どころ不明の噂でどんどん広がってしまう。仮に決闘騒ぎがなかった場合は僕の正体が噂になっても誰も信じなかっただろうが、今の僕は結構学校でギターが上手いってことで有名になってしまっている。だから、そんな噂が流れてしまうと案外サクッとバレてしまう可能性が高い。
何度も言ってるが、有名バンドの顔と言われるギタボが実は陰キャであるなんていうのがバレてしまうとファンのみんなに刺されてしまう可能性もある。僕と妹のためにもこの若さでは死ねない。それに今の僕は、すずさんのことを好きだということを自覚している。この想いを伝えるまでは死んでも死に切れないだろう。ん?そもそもこんな野暮ったい格好だと好かれないんじゃないか?…………その後も僕は自分の格好がすずさんとは釣り合っていないのではという疑問を感じ、1日を過ごしてしまったのである。
◇◇◇
「おにぃ、なんで今日もそんな難しい顔してるの?昨日の夜はメンバーのみんながライブの開催に協力的だって喜んでたじゃん。それなのになんで1日でまた戻ってんの?」
どうやら、また僕は昨日と同様に難しい顔をしているようだ。
「実は……」
今日の学校で友人と会話をしている間に僕はすずさんに釣り合ってないんじゃないのかっていうことを感じてしまったことを妹の琳に説明した。
「なーんだ、そんなことか。おにぃはなんていうかすんごい残念だね。」
琳に今までにないほどの微妙な顔をされてしまった。なんでだ?全くピンとこないぞ?
「?なんでなんだ?僕は正直ビジュアル面では相当劣っていると思っているんだけど……」
「考えてみなよ。私はそのすずさんって方には会ったことないけど、多分すごいおしゃれな人なんでしょ?」
「うん。」
「でも、普通に考えてさ、その人ってただの一般人でしょ?モデルでもなければ何かのインフルエンサーみたいに有名でもないし、ただの学生じゃん。」
そういうふうに言われると確かにただの顔と性格の良い学生である。
「それに比べておにぃは冴えない格好してるけど、ライブしてる時はバチバチにかっこよくしてるじゃん。いつも面倒だからっておしゃれしようとしてないのにそんな音で悩むな。ファンもたくさんいるアーティストなんだからむしろすずさんって方がつりあうのかな?って悩んでもおかしくないよ。」
「確かに〜。」
めっちゃ納得してしまった。僕はもうある程度有名だという状態に慣れてしまったためにふとした瞬間忘れてしまうこともあるけど確かに僕は、有名人ではあるのだ。なんというか逆転の発想を喰らった気分だ。あれ?でも待てよ?
「なぁ、琳。」
「何よ。さっきの説明でまだ納得できないの?」
「いや、納得はできたし、その通りだなって感じたんだけど……僕って、すずさんどころか家族とバンド関係者にしかクライスのタクって知られてないからさ……すずさんの立場で考えると、僕ってやっぱりちょっとギターが上手い程度の陰キャなんじゃ……?」
「あ……。」




