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シリルはお茶会に参加して直ぐにルリに母親を治した件についてのお礼を述べ深々と頭を下げた。
ルリはカルセドニー家の面々に会う度お礼を言われるなぁ~とは苦笑し素直にお礼を受け取った。
しばらく、4人で会話をしてみると次男であるハンスと違い三男のシリルは穏やか口調で笑みを浮かべながら話す人物だった。
やはり、兄弟でも違うのだなぁ~と感じながらルリは紅茶の味を楽しんだ。
会話をして少し経った頃には、シリルもだいぶ打ち解けたのかルリに薬草の事について色々聞いてくる様になった。
「ルリさんはどの様に薬草を育てているのですか?やはり、土や肥料等は薬草ごとに別けているのでしょうか?」
どうやらシリルは植物や薬草の栽培方法に興味がある様でルリに色んな質問をして瞳を輝かせていた。
そんな二人をフリージアはニコニコと楽しそうに笑みを浮かべながら見守っていた。
ルリがシリルと植物や薬草の事を話している間にあっという間に時間が過ぎていた様で、お茶会の終わりがやってきた。




