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「ルリさん。紅茶のお味はいかがですか?ルリさん達の好みがわからなかったから今回は私の好きなフレーバーにしてみたの。お菓子も一般的に人気の物を作らせてみたのよ。ルリさんやシロちゃんはどれか気に入ったのがあったかしら?」
そう言いながら小首を傾げたフリージアは元々若く見えていたが、ルリは更に若く感じた。
ルリが心の中で「これが美魔女!」と納得してながら、紅茶に口を付けてシロとフリージアの会話に加わった。
「この紅茶は初めて飲みましたが、香りが良く優しい味でとても飲みやすいですね。何処の紅茶なんですか?」
「うふふ。これはね私の実家の領地で採れる茶葉とここの領地で採れる茶葉をブレンドした物なのよ♪ここに嫁いで来たときに早く慣れようとここの茶葉の紅茶を飲んでいたのだけれど、やっぱり実家で普段飲んでいたの紅茶が恋しくなってしまってね。でも、また実家の紅茶を飲んだらこの場所にちゃんと馴染めない様な気がして飲めなかったのよ。そしたら夫のキースが紅茶に詳しい人に頼んで実家の茶葉とここの茶葉でブレンドを作れないか相談したみたいで、ある日突然この紅茶を持ってきたのよ。私が実家だけじゃなくてこの土地にも早く馴染める様にって。だから、この紅茶は私にとって思いでの紅茶なの♪」
「それはとてもいい話ですね。キース様はフリージア様の事を大切に思っている事が良くわかりました。」
「キースってばフリージアの事大好きなんだね~。前に僕らの家に来た時もフリージアの為にルリに頭を下げて薬を頼んでたもん。愛妻家ってやつだね!」
「あら、あの人ってばそんな事を?うふふ♪ちょっぴり照れくさいけど、やっぱり嬉しいわね♪」
しばらくのんびり会話を楽しみながら3人はお茶会を楽しんだ。




