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ハンスが帰ってしばらく休憩したルリは改めて畑の整備を始めた。
ルリが畑仕事をしている横でシロは湖の湖で鱗を磨き、磨き終わったら芝生の上に横になって体を乾かした。
「ふふ~♪お日さま気持ち~♪」
シロが芝生で横になりながら鼻歌を歌い始めて、ルリはその鼻歌をBGMに畑仕事にせいを出した。
そんな風に二人がいつもの日常に戻ってしばらくたっていた頃、ハンスはようやく街の見える所まで帰って来ていたが、幼馴染の機嫌を治す方法が一切思い付かず焦っていた。
「ヤバイな…。ぜんぜん機嫌が治る方法が思い付かん。一応、ルリちゃんがブレンドしたハーブティーがあるがコレで大丈夫だろうか。とりあえず、誠心誠意謝るしかないか・・・。ハァ~~~~。気が重いなぁ~。これなら内緒で来るんじゃなかったなぁ~。」
こんな風にぶつぶつ独り言を呟きながら重い足を引きずって家までたどり着いた。
家の前に着いたハンスは深呼吸をして心を落ち着かせてから音を立てない様にゆっくり家の中に入っていった。
家の中に入ったハンスを待ち構えていたのはソファーに座ってお茶を飲んでいるサバンだった。
ハンスはサバンに気づかれない様にそろ~りと移動していたが、お茶を飲んでいたサバンがティーカップをテーブルに置きハンスの事を横目で見た。
「おかえりハンス。私に何か言う事はありませんか?」
そう言いながらサバンが立ち上がりゆっくりとハンス方に近づき笑顔を顔に張り付けたままハンスを問いただした。
「あ!え~っと、よう!サバン!お前もお帰り!実家の方はどうだった?変わりなかったか?俺は薬師の魔女の所に行って来たんだ!お前にもお土産買ってきたぞ!」
サバンに問いただされたハンスは冷や汗をかきながら笑ってない目でこっちを見ているサバンにお土産を差し出した。
「お土産は今代の薬師の魔女のルリちゃんがブレンドしたハーブティーだぞ~。お前はお茶好きだったから喜ぶかなぁ~と思って買ってきたんだ!俺も飲ませて貰ったけど凄く美味しかったからきっとお前も気に入る筈だ!」
そうやって何とか言葉を並べて機嫌を治そうと試みたが、既に幼馴染のサバンの顔は真顔になっておりハンスは冷や汗が止まらなかった。
「ハァ~~~~~~。ハンス、とりあえずソコに座りなさい。お土産は有り難く貰いますが、それとこれとは別問題です。」
そう言ってハンスからお土産を受け取ったサバンは、その場で正座させて説教が始まった。
「大体貴方はいつもいつも私に内緒で~~~~」
サバンの説教は3時間ちかくに渡って行われ、説教が終わった時のハンスの足はとても立てる状態じゃ無かった。




