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短いです。
朝食を終えて、庭の畑の整備をしているとパトロールに出掛けた筈のシロがUターンして戻ってきた。
「ルリー!誰かがこっちに向かって来てるよ~。人間の男~!」
シロの声を聞いたルリは素早く立ち上がり手を洗いに水場に移動した。
手を洗っていたルリの側にシロが着地し、ルリを見上げた。
「どうするルリ?追い返す?」
「シロ、こっちに向かってる男の人って私達の知ってる人?」
「うううん。知らない男だった。今日って人が来る予定って無かったよね?」
「そう、今日は誰も来る予定は無かったわ。前みたいに急患かもしれないわね。とりあえず、身だしなみを整えて待ちましょうか。向こうに敵意は感じなかったんでしょ?」
「うん!敵意は無かったよ!僕は影からコッソリ様子を伺って来るよ!怪しい奴にかわりないからね!」
「そう、じゃあ宜しく頼むわ。危なかったら直ぐに逃げるのよ!」
「任せとけ~♪ルリも気を付けるんだよ~。」
そう言い残してシロは飛び立っていった。




