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ルリ達が砦で顔合わせをしてから約一週間後、ルリとシロは講習を行う為に砦に来ていた。
ルリは砦の入り口で衛兵に軽い挨拶を交わし、先日案内して貰った講習を行う部屋へと案内して貰った。
部屋にたどり着くと、既に殆どのメンバーと隊長のエーリッヒが集まっていた。
エーリッヒは部屋に入ってきたルリ達に気付き、ルリほ方に向かってきた。
「魔女殿!今日から宜しく頼む。講習を受ける者達には失礼の無いようにキチンと言い聞かせておいたから問題は起こさない筈だ。もし、何かあれば私かユリウスに報告してくれれば此方で対処するので何でも相談してくれ。とりあえず、私は邪魔になったらいけないのでこれで失礼させてもらう。それでは、皆の事を宜しく頼む。」
そう言ってルリと1言2言交わして、エーリッヒは自分の仕事に戻っていった。
エーリッヒとの会話を終え、部屋を見回すと黒板や教卓、講習を受ける者達の為の机等がちゃんと用意されていた。
ルリとシロは迷わず教卓に向かい、鞄に入れていた今回の講習で使用するルリが作った教本やプリント類を教卓の上に置いて講習の準備を始めた。
準備が一段落した頃に、集まっていたメンバーの出席を確認していたユリウスが来て今回参加するメンバーについて教えてくれた。
「ルリさん、おはようございます。今日からどうぞよろしくお願いしますね。今回の講習に欠席している者はいないです。最初の講習なので、皆も欠席し無いように調整した様です。あと、これをどうぞ。この紙は参加者をリスト化した物です。これがあれば名前も覚えやすいし、欠席等も判別しやすいかと。」
そう言ってユリウスがルリに講習の参加者をリスト化したプリントをルリに手渡した。
「ああ、ありがとうございます。顔は何となく覚えましたが名前はわからなかったのでありがたいです。」
「いえ、まだ自己紹介もしてないですからしょうがないのです。講習が始まったらとりあえず最初に皆に自己紹介をさせようと思うのですがいかがですか?」
「自己紹介ですか?それは助かります。お願いしても良いですか?」
「ええ、一回目の講習なので最初は私が補佐として進行のお手伝いをしますから安心してください。本格的な授業になったらルリさんにお任せしますのでよろしくお願いします。」
「はい、わかりました。よろしくお願いします。」
そんな話をしている間にメンバーも全員揃い講習が始まる時刻になったので授業を始めることにした。




