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ルリが一人一人順番に顔を覚えようとしていると、並んでた兵がエーリッヒに向かって話しかけた。



「おいおい、隊長。黙って聞いてたらソコのガキが魔女だって?何の冗談だよ。どうせソコのガキは魔女様の弟子か何かだろ?俺は本物魔女様に毒を排出する秘術を教えて貰えるって聞いてこの講習に参加する事にしたんだ。子供のお遊びに付き合ってる時間はねえ!」



話しかけた男は最初バカにした様にルリを見て、次に隊長のエーリッヒに向かって噛みつくように吠えた。



「バカ者!何を勘違いしてる。此処にいらっしゃるのが正真正銘の薬師の魔女のルリ殿だ!ルリ殿はまだお若いが先代魔女殿に幼い頃から魔女としての教育を受け、代々魔女に伝わる知識を全て受け継いだ人物だ!いいか、此処に居る皆もよく聞け。ルリ殿は既に薬師としての実績も経験もある。見た目や年齢で判断して、無礼な態度を取ることは許さん!!ルリ殿の事は領主であるキース様からも失礼の無いように言われている。皆の者も気を付ける様に!」



エーリッヒは吠える男に向かって注意して、今度は並んでた全員に向かって言い含めた。



エーリッヒが大声で注意した事で少しの間、沈黙が訪れたが先ほど紹介されたユリウスが手を叩き重い空気が飛散した。



パンッパンッ!



「はい。皆さん隊長が仰ってた通り、見た目に騙されて魔女であるルリ殿を侮らない様に気をつけて下さい。本来ルリ殿は我らに毒の排出方法を教えなくても良いのですから。今日、こうして此処にいらっしゃるのは我ら兵達が魔女の秘術を教えて欲しいとお願いしたからなんですからね。真面目に講習を受け、感謝の心を忘れない様に。ですから、先ほど失礼な発言をしたガイ!ルリ殿に謝罪しなさい!貴方が今回の講習に並々ならぬ気持ちで挑んでいるのは知っていますが、だからと言って無礼な態度をしていい理由にはなりません。さぁ、前に来て謝罪を。」



そうユリウスに言われて先ほど吠えてたガイと呼ばれてた男が気まずそうな表情でルリ達の前に出てきた。





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