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チリンッチリンッ♪
店のドアベルが鳴り、ルリとシロの二人の入店を知らせた。
ドアベルの音に気付き店の奥から店主と思われる男と店の売り場で商品を並べていた女の人がルリ達の方に振り向いた。
「あら~!ルリちゃんいらっしゃい♪もうルリちゃん達が来る時間だったのねぇ~。準備に夢中になってて気づかなかったわ。直ぐに薬の確認をするわね!」
「おお、ルリちゃんいらっしゃい。約束の時間通りだね。薬はこっちのカウンターの方に持ってきて貰えるかい?頼んでおいたのが全部あるか確認するから」
そう店主と店主の奥方に言われて、ルリとシロは持ってきた薬を店のカウンターに置いて薬の確認作業を行った。
しばらく確認作業をして、薬が全て揃っていたのでルリは薬の料金を受け取り店のルリの薬を置く棚まで案内して貰った。
「はい。此処にルリちゃんの作った薬を売るのよ♪うちの店の一番目立つ棚にしといたから、じゃんじゃ売っちゃうわ♪」
「じゃんじゃんって・・・。そんなにいっぱい売れたら作るのが追い付きませんよ。あんまり忙しいのは勘弁して下さい」
「そうだよ~。僕だってルリが薬作りで忙しくなっちゃうのは嫌だよ~。」
「あらあら。確かにあんまり忙しいとお茶する時間も取れなくなっちゃうわね。じゃあ、そこそこ売れる位に留めておくわ♪でも、街では既にルリちゃんの薬を待ちわびてる人達も居るから最初の方は忙しくなるかもしれないわね。一応こっちでも買い占めとかが起きない様に気を付けるけど。足りなくなったら追加の薬頼むことになるかもしれないわ。」
「まぁ、最初のうちはしょうがないと思って頑張りますよ。急ぎの時は伝達魔法で知らせて下さい。私も時間がある時はなるべく薬を作って置きますから。」
「僕もルリのお手伝い頑張るよ~♪」
「うふふふふふ。二人とも仲良しね♪じゃあ、足りなくなったら遠慮なく伝達魔法で知らせる様にするわね。二人はこの後何か予定あるの?時間が有るならこの通りにある美味しいケーキを出す喫茶店を紹介するわよ♪」
「ケーキ!!行こう!ルリ行こう!おばさんのオススメなら絶対美味しいよ!!」
「シロ!もう、じゃあ教えてもらえますか?実は薬を納品したら街を色々見て回るつもりだったので、オススメの店や場所を教えてもらえると助かります」
「あら、じゃあちょうど良かったわね。私のオススメの場所とお店教えちゃうわね♪」
こうして、店主の奥さんから街のオススメスポットやお店を教えてもらいルリ達は店を後にした。
お店に納品終わりました。
この後はのんびり観光させるつもりです。




