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師匠が亡くなり一緒に住んでいた小屋を去ってから一週間が過ぎた頃、少女はとある湖の中央に浮かぶ小島で生活していた。
「おぉ~この畑の土はやっぱり最高だね。薬草たちがこんなに元気に育ってるよ!シロ~もこっちに来て見てみなよ~」
少女の声に反応して翼を広げて日光浴していた2メートル近くある竜がムクリと起き上がり少女の方に顔を向けた。
『な~に~?今、日光浴中。それに薬草って匂いがキツいのもあるかあんまり近寄りたくない』
「ふふっ。そう言えばそうだった。シロには薬草はダメだったね。ゴメン、ゴメン。お詫びに今日のおやつのクッキーを少し多めにあげるよ」
その言葉を聞いた途端ガバッと竜が起き上がった。
『本当!ルリ‼クッキーいっぱいくれるの!!』
「ふふふっ。いっぱいじゃ無いけど、いつもよりは少し多めにあげるよ。楽しみにしててね」
『わ~い♪クッキー♪クッキー♪僕なにかお手伝いしようか?その方がクッキー早く食べれるでしょ?』
「お手伝いは大丈夫よ。今、日光浴中なんでしょ?お手伝いの代わりに日光浴でシロの自慢の鱗ピカピカにしておいてね。シロのキラキラ光る鱗を見るの好きだから」
『うん!わかった‼いっぱい日の光浴びてピカピカにしておくね♪』
そんな風に竜のシロとその主人である薬師であり他の人々からは魔女と呼ばれている少女は湖の小島で仲良く二人で暮らし始めていた。
シロの鱗磨きたい…




