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新キャラ登場。
レイちゃんのお婆ちゃんとお父さんが出て来ます。
ルイーゼ宅に到着し、自宅の中へ案内された。
ルイーゼに案内された部屋の中にはテーブルに座りお茶を飲んでいる男性と妙齢の女性が台所で洗い物をしていて、その横では先ほど治療したアンと歳がかわらない位の女の子が片付けの手伝いをしていた。
「ただいま、今帰りましたよ」
「おお、お帰り。アンちゃんの様子はどうだった?少しは良くなったのか?後ろにいる少女は誰だ?」
「まぁ、お帰りなさい。看病お疲れ様。ご飯はどうする?」
「お母さん!お帰り!アンは!アンは良くなったの!?」
「落ち着いて、ゆっくり話してちょうだい。アンちゃんは大丈夫だよ。ユース君が魔女様の所まで走ってくれて無事治療する事が出来たよ。その魔女様ってのが私の後ろに居るこの方だよ。皆挨拶してちょうだい。私達を診察してくれるって言ってくださってるんだから」
「魔女様!?何だって俺達の診療しに?」
「まぁ!魔女様なのはじめましてそこのルイーゼの義母でアリシエラって言います。以前にも魔女様には会った事がありましたけど、今度の魔女様は随分可愛らしい魔女様なのね。うふふ。」
「魔女様!?私初めて見た!?魔女様アンはちゃんと治ったの?治らなかった許さないからね!!」
「こら!レイ!魔女様に何てこと言うんだ!」
「レイ!貴女って子は!」
初対面でいきなりルリに啖呵を切ってきたレイは両親にどやされても反省した素振りは見せなかった。
ルリはそんな様子を見てルイーゼの後ろから出て来て、レイの正面に立ちおもいっきり拳を降り下ろした。
「~~~~~ッ!!!!痛~~~~~~い!!!何すんのよ!!!」
「何すんのよじゃないよ。私は怒ってんだ。アンタでしょ、アンちゃんと一緒に山菜を取りに行ったのは。あんた達が取った山菜の中に毒草が混ざっててそれでアンちゃんは死にそうになってたんだよ。山菜取りは本来、山菜に詳しい大人が同行して貰わなきゃ子供は取ってはいけない事になってるのに、親に嘘ついて終いには幼馴染を殺しかけるなんて最悪なことだよ。拳骨一個で済んだだけ良しと思いな。そして、私がこの家に来たのはアンちゃんの他に毒草を食べたのが居ないか確認する為。そっちの旦那さんは時間無いだろうから一番最初に診察させてもらうよ。」
ルリは一気に話して診察の準備を始めた。
「ど、毒草?アンは毒草を食べたから体調を崩して死にかけたの?私が無理に山菜取りに誘ったから?」
「レイ!やっぱり貴女嘘ついてたのね!お裾分けなんて嘘ついてユース君に確認した時はビックリしたんだからね!山菜取りは毒草を触ったり取ったりしたら大変だから子供だけで行っちゃいけないって口を酸っぱくして言ってたでしょ!」
「なんてことだ・・・。ユース君に何て謝ったらいいんだ。」
「レイちゃん。危ないことはしちゃダメって言ったじゃない」
「だって、みんな忙しそうだから私達で山菜取ってきたら喜んでくれるかもって思って・・・。」
「皆の為にって言っても、嘘をついたり禁止されている事をやるのはダメだ。やるなら皆を困らせたり怒らせたりしないで自分のできることをやるべきだった。禁止されているのを破ったせいでアンちゃんは後少し遅かったら死んでいた。これからはちゃんと反省して行動しなさい。旦那さん診察の準備できたから診させてちょうだい。時間無いんでしょ」
レイは両親や祖母、そしてルリの言葉を聞いて激しい後悔と自責の念に押し潰されそうになっていた。
お婆ちゃん・・・アリシエラ。孫に甘い。息子の嫁ともいい関係を築いてる。おっとりした性格。旦那は領主の城で警備の仕事をしている。
旦那さん・・・ダン。門の衛兵の仕事をしている。家族思いのいい父親。両親と同居していて、息子1人娘1人の6人家族。娘のレイには若干甘い。




