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今回の話はちょっと長いので小分けにして書くことになりそうです。
「さぁ、準備は万端!直ぐ出発するよ!さぁ、そこの兄ちゃんもシロの背に乗って。あんたの道案内が無きゃ家がわからないんだから」
準備を終えたルリは素早く巨大化したシロの背に飛び乗り男に声をかけた。
「ええ‼この竜に乗るのか!?俺が乗っても怒らないか?竜はプライドが高くて自分が認めた者にしか騎乗する事を許さないって聞くけど・・・。本当に大丈夫か?」
「ぐちゃぐちゃ言ってないでさっさと乗って!毒草を食べたなら早く処置しないと手遅れになるの!妹を死なせたくないなら早く!」
その言葉を聞いて男は慌ててシロの背に飛び乗った。
「すまん!宜しく頼む‼」
「じゃあ出発するよ!シロお願い!」
「りょ~か~い!シロにおまかせあれ!」
そう言ってシロは羽ばたいて大空に飛び立った。
「貴方が住んでる街はどこ?ここから一番近い領主の館があるマルス?それとも、別の街?」
男はシロの背に必死にしがみつきなが答えた。
「マルスだ!領主の館があるマルスであってる!」
「そう、わかった。シロ!マルスにあそこに見えるマルスの街にお願い!砦の門の近くに降りてちょうだい!」
ルリは叫びながら空から見えるマルスの街を指差しながらシロに頼んだ。
「了解!!」
しばらくして、慌ただしい出発になったものの無事にマルスの街に到着した。
マルス・・・キースの侯爵家の館がある街。キースが治めてる領地で一番大きな街。




