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11話 帰宅

お久しぶりです。期間が空いてしまい、以前読まれていた方々には申し訳ありませんでした。

間が空きすぎて後々見直すかもしれませんが、投稿します。

それではどうぞ。


あの後、アミスと別れた俺は、少し早いが、ミーナの家に戻ることにした。


アミスはまた来るらしい。なんでも、一通り、修行が終わって少し自由な時間ができたんだとか。


こんどは直接ミナ姉の家に行くから、そう言って元気よく帰って行った。


まあ、元気が良さそうで安心した。


少しは心配していた俺はそう思い、彼女を見送ったのだった。



まだ歩き馴れない住宅街を歩き、ミーナの家に向かう。

家に着くと、ミーナはまだ家に帰ってなかった。

というか、大概は俺の方が先で、ミーナが仕事を終えて帰ってくるのは夕方過ぎだ。


うーん、これって前世の世界だと、稼ぎの悪い旦那とそれを献身的に支える嫁では。……結婚してないけど。

ヒモとまでは言うまい、……いや、ヒモじゃないよね。


自分にそう言い聞かせながら、家の中に入ると工房に向かう。


そろそろヒルデガルドの杖でも作ろうかな。それに他の貴族にも杖を作るとまとまったお金が入るかも。

いや、でも、あまり目立ちすぎると思わぬトラブルに巻き込まれるかも……。


そう思い悩みながら歩いていると、工房に着いていた。


まあ、とりあえずは細工品でも作っておくか。ヒルデガルドの杖は、まずは素材を調達しないとな。

今度、彼女のとこに行って素材の相談をしよう。


悩むのを止めた俺は作りかけだった目の前の細工品を仕上げることにしたのだった。



何時の間にか窓の外は赤く染まっていた。

すると足音が近づいてきて、次いで、扉が開く。


「リト、ここにいたのね。」


ミーナは部屋に入ってくると、俺の方を見ながらそう言う。


「ミーナ、お帰り。」


「ええ、ただいま。ご飯を作るわ、少し待っててね。いっしょに食べましょ。」


彼女は俺の言葉に嬉しそうに返すと、部屋を出ていった。おそらくは彼女の言ったとおり、晩飯を作りに行ったのだろう。


それからしばらくすると、彼女が呼びに来た。

俺は彼女と一緒に食事に向かうのだった。



ミーナと一緒に食事をしているとき。


「ねえ、今日はお店どうだった?」


「うーん、いまいちだった。」


というか、いつも通りに売れていない。


「そう、いつも通りね。」


俺の返事を聞いたミーナは笑いながらそうかえしてきた。


「あ、でも……。」


「え? なにかあったの?」


俺はアミスに会ったことをミーナに話す。


「そう、アミスが……。まあ、元気そうで良かったわ。今度、この家に来たときには三人で一緒にご飯を食べましょ。」


俺は頷く。


いっしょにご飯か……。昔みたいだな。


そう思い、昔を懐かしく思っていると、ミーナが何かを思い出したように、声をあげた。


「あ、そうだ。」


おや、ミーナも昔を思い出していたんだろうか。

そう思いつつ、ミーナに顔を向けて先を促す。


「ほら、私の友達。リトに紹介するって言っていた。今度の休日に来るから。」


「へっ?」


友達って、たしか聖女だったか、しかも複数。

いや、たしかに今度紹介するとは言っていたけれど、相手は聖女。そんな、ほいほいと気軽に会いに来るとは思っていなかった。


「ちゃんと心積もりしといてね。大丈夫だって。みんな優しいし、何よりかわいいわよ。」


「えーー!?」


本気にしていなかった俺は一人叫び声を上げたのだった。

リハビリ中、次回は早めに投稿します。

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