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幻焔の黄昏(トワイライト)~女の子に転生したらもっと大変でした~  作者: 夜空りえる
セイクリッド魔法学院編
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36.セイクリッド祭

セイクリッド祭遂に開幕。青春って良いですよね~。

 

 ──十一月九日。遂にセイクリッド祭が開催させた。大勢の生徒は色んな出し物、クラス同士の競い合い並びにイベント開催。

 とても盛り上がっていた。


 そんな中、我らAクラスも無事魔術による芸術品を完成、披露などしていた。

 そして一部の生徒にはコスプレなど着せされ場を盛り上がるようにしていた。

 俺───ソフィアもコスプレ衣装に着替えさせられていた。服装は旅用に近い今時のコーデだった。

 そしてカノンとマリーの三人で宣伝のため看板娘として各地に出払っている最中である。

 カノンは魔術師迷彩の衣装。マリーは東方風の和服を着用していた。


「盛り上がってるなぁ~。」


 看板を持ったまま外で彷徨く俺。大勢の生徒には見られているような気がする。

 セイクリッド祭は毎年盛大に盛り上がるときく。去年も一昨年もそうであったかのように今年は一段と変わっていた。

 路上ライブみたいな事をしている生徒やクラスの出し物でカップルでの鬼ごっこと言う意味のわからないイベントなど.....他には魔導具発明品の稼働テストなどもしている生徒もいた。


(相当楽しそうだ。次いでと言うか少し寄るか。)


 魔導具の稼働テストに興味があったソフィアは宣伝次いで向かった。


「これは我々5-D全員で共同開発した発明品───ウラノメサリウスです!」


「おおー!」


 一斉に歓声が広がる。その中にちょこんと混ざっている私も声を出しそうになったぐらい。

 あの魔導具はとても凄かった。ウラノメサリウス───画期的な発明品であろうと思われる。

 魔工師と言う職業に興味がある俺はこれ等の発明には興味深く感じさせられる。

 あれの何処が凄いのかは魔力放出の逆魔力吸収による稼働エネルギーを造るという技術だ。

 勿論、学生が作ったものであるから不完全的とも言える。

 所有者の魔力を吸収させ爆発的なエネルギー源を手に入れる。これが実現となればロボットや魔導車、魔導輪、それに魔力を吸収し爆発的な破壊兵器の実現は可能となるであろう。


「凄いなーこれ。」


「ああ。こんなのが実現したらこの国は一層安定かつ平和だ。」


(平和かぁ~本当にそうなると思うのか?)


 知らない人には御愁傷様と言うべきか。多分この場にいる皆は知らず知らず見ているだろう。

 このような発明品が世に出ると結果どうなる?───答えは近代戦争の始まりとなる。

 それも世界大戦並の更に上側の……


「本当にこんなもの作って良いのか?」


「──そうですわね。私としてもこれは流石に駄目ですわ。」


 不安そうに見ていた私の隣から声が聴こえた。手をを腰に当てて厄介な物を見るような目付きで語る女性。

 身長は当然のごとく高く髪をお下げに結んでいる。服装は如何にも技術者であろう物を身に付けていた。


「話に割ってごめんなさいね。貴女もこの発明に興味があって?」


 そして私に向かって話し掛けてきた。ここは自然的に冷静で応答しよう。


「少しだけは───そう言う貴女も興味があってここに居るんですよね?」


 丁寧に答える。多分この人は怪しくないんだろうけど威嚇する。

 その私の言い返しを聞いてふと微笑みだした。


「あはは──貴女面白いわね~。そういう子好きだよ。貴女──名前は?」


「ソフィア───貴女は?」


 名前を聞いてきたので正直に答えた。そして俺もまたこの女声の名前を聞いた。


「ふふ───やはり面白いわ。私はそうだねーカミヤって覚えていたら良いよ。じゃあね。」


 カミヤと名乗り去っていく。去っていく前から結構謎が多過ぎた人だった。

 今は気にしないでおこう。


「ソフィア……ね。またいつか会えたら今度は敵かもね。」


 彼女はソフィアという女の子を後ろから少し見て微笑んだ。何か勘づいたのか面白そうな表情で去っていった。


「フリード君のところに遊びにでもいこっか。」


 結局、彼らの発明品の稼働テストは失敗に終わった。ギャラリー達は落ち込んだりがっかりとした表情をして見ていた。

 学生で彼処までのプログラムを作るのはスゴいことであろう。

 この結果を見て俺は安堵した。戦争が起こるという可能性だけは避けたい一心だったんだろう。


 その後、フリード君の営む屋台にやって来て暇を潰す。一応フランクフルトやハンバーガーを買った。


「いただきます。───ん!上手い……」


 結構美味しかった。特にハンバーガーというものは食べたことがなかったので食べた瞬間、驚いた。


「それ、結構上手いだろ。」


「はい、驚きました。このような食べ物があったなんて初めて知ったよ。」


 彼に聞くとハンバーガーはB級グルメに入るという。これがB級というのも可笑しな話だが俺は貴族である。貴族はこのような物を食べたりしない。

 大体は高級品の食事しかしてこなかった俺は損していたのだと気づいた。


「もうそろそろカノンが来るから俺も食べておくか。」


 この時間帯はお客が少ないのかどこもがら空きだった。そしてこれから一時間後には大勢の生徒で一杯になると思われる。


 少し早めの休憩を取った彼は俺の隣に座ってきた。異性の男性が隣に座ってきたことに俺は少し驚いた。


「ん?どうした。」


「き、気にしないで……少し驚いただけだから。」


 顔を見つめられ思わず顔を下に向けた。落ち着きが無いのか少々発言に乱れがあった。

 挙動不審とでも言ったらわかるかな。


「……」


「……」


 少しの間、沈黙が続く。どちらもこの人気のいない時間帯の中、ポツンと座っていた。

 まるでそれは二人だけの世界であるかのように。


「……楽しいね。セイクリッド祭。」


 とにかく何か喋ろうと勇気を振り絞って声を出した。何時もはリーザも横にいたからこそ気が抜けて楽しく会話できていた。

 それも居ないと二人は会話すら困難になる。

 多分どちらとも話題が頭に浮かんでこないのだと思う。


「あのさ……アストレアって好きな人居るのか?」


「え──!?」


 ようやく向こうも口を開いたかと思うと顔を赤面した状態で言葉を言った。しかもアストレアと呼び捨て口調だった。

 その言葉は俺の───彼に対する俺の好意なのか?


「居ない──よ?それにフリード君もわかるけど私、モテないし。こんな性格だから───」


 俺は戸惑っていた。今、この瞬間に何が繰り広げられている以前より問題なのはその意味深な発言。

 気になってしかたがない。


「そう……なんだ。へぇ~~。」


 そしてまた互いが黙りこんでしまう。女の子ってどうしてこの瞬間になったとき、ドキドキとしてしまうのだろうか。

 色々と落ち着かない。誰かに惚れているとかそうではなくてこう言った体験が無いせいなのかも知れない。


(早く来てよ~カノン!)


 どうにかして赤面した顔を彼に隠し通し五分経った頃にようやくカノンと合流した。

 合流した時点で私とフリード君も何時もの調子を取り戻していた。


「それじゃあ集まった事だし行っくよー!」


 元気なカノンに釣られ俺も──


「うん、そうだね。今日は遊ぶぞ~~!」


 無理に元気良く気持ちを切り替えた。忘れよう。それが今出来る最大限の詮索なのだから。



 ───校舎二階2-B教室


 俺たち三人は二年Bクラスの教室までやって来た。ここの出し物は占い屋というべき場所だという。

 勿論、三人で占いを見てもらうべく中に入る。

 中は薄暗く不気味ぽかった。だとしても少しスピリチュアルのような神秘感もあった。


 そして格個室が用意されていた。広さは丁度三人が入れるぐらいのスペース。


 そして変な衣装を客用している人物と水晶が置かれていた。


「ようこそ、占いの館へ。先ずはお名前を。」


 そして俺らは名前を言いいよいよ占いが始まる。占いはその人の未来像が見える占いを頼んだ。

 恋愛占い、相性占い等々様々な占いがある中、これを選んだのは好奇心である。


 先ずはカノンから。


「貴女は──何事も負けない強い人になれるでしょう。」


 何事も負けない──それは彼女の能力の低さに対する皮肉とも言えるべきなのか何なのか。

 だとしてもこれから耐えるほど強くなれると言われた。


 次に占うのはフリード君。


「貴方は──未練が残る悲しい未来が待っているでしょう。」


 それを聞いたフリード君は何処か落ち込んでいる様子であった。元気良く慰めるカノン。

 悲しい未来ってどういう未来なんだろう?


 そしてようやく俺の出番が回ってきた。


「貴女は──自分自身に降りかかる運命に抗い、そして……」


 何故かそこで言葉は行き詰まった。それを見て不思議そうに見ていた二人。

 俺は少しだけ勘づいた。


「この話は終わりにしよう。さぁ次に行こっか。」


 占いの館を出る俺たち。場の空気を一瞬にして壊したのか物静かだった。


「カノン、フリード君もたかが占いだよ。気にしないの。」


 あくまでも元気良く語るソフィア。これには二人も先程のは忘れようと再び元気になる。


「そうだね。武道館で行われるコンサートでも見に行こっか。」


 カノンの次に行きたかった場所に行くことにした。

 武道館に着くと大勢の生徒が座っていた。

 俺たちも空いてる席に座り雑談を始める。


 この武道館で行われるコンサートとは、歌である。実はかの有名な歌姫───セイレーンが特別ゲストとしてライブをしてくれるらしい。

 一応ファンである俺も興味があって楽しみであった。


 先ずはこの学院の生徒で披露するバンドや歌の披露。

 会場は結構盛り上がった。楽しい今日の日々が流れていく。

 青春って良いなぁ~。


 そして遂に歌姫のセイレーンが登場する。


「今回は特別ゲストとして世界の歌姫──セイレーンさんに御越しいただきました!盛大な拍手を」


 そのアナウンスの後、壇上から現れる歌姫セイレーン。美しいドレスに美しい姿、そして可愛らしい顔立ち。

 それは名前の通りお伽噺話に登場するセイレーンのようであった。


「学生のみなさ~ん。こんにちはー。セイレーンでーす。中に入ファンの方、そうではない方もいらっしゃるかもしれませんが今日一日楽しい日々を送れますようわたしが歌を披露します。」


 更に観客席は声援が鳴り響く。生の歌姫が目の前にいるのだからこそ生徒たちはテンションが上がっていた。


(これが歌姫セイレーン……ん?あの姿、何処かへ見たような?)


 何故か彼女の姿を見ていると懐かしい感覚に襲われる。

 しかし、それが何だったのか思い出せなかった。


「聞いてください──ファンタジアメモリー」


 そして掛け声と共に歌が始まった。とても美しい歌声が会場内にときめきを響かせた。


 この歌声と歌の歌詞……に見覚えがあった。懐かしいようでどうしても悲しみが込み上げてきた。

 涙は流れはしないがわかる。

 あれは───確か……

 そして突然脳裏から過去の出来事がフラッシュバックした。


(お、思い出した……)


 全てで無いが一部の過去の記憶を取り戻した。どうしてこの場、この瞬間で思い出したのか?

 疑問は多かった。


「──うぐっ!」


「!?大丈夫アストレアちゃん!」


 急に胸の辺りが激痛が走った。痛みがする場所は心臓だ。心臓からドクンと激しい痛みがした。

 胸を抑え膝をつく私を心配そうに背中を支えるカノン。そしてフリード君も同様に心配そうにしていた。


(そう───か。そう言う原理だった訳か……)


 体勢を直ぐに立て直し二人には大丈夫と伝えた。それでいて二人ともずっと私を見ていてライブには集中出来なかった。内容もそこまで入らなかったしいつの間にか終わっていた。


 二人には悪いことをしたなと思った。後で謝っておこう。


(と、それよりも──まさか、私が───)


 俺、ソフィアのその真意を誰一人知るよしも無かった。



読んでくれて誠にありがとうございます!

ブックマ登録してくれるよね?

してくれなかったらどうなるかわからないぞ♪


次回、力が一部覚醒します。


小説活動復帰に奮闘中~。


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